ぺこ 本当に墓場まで持っていこうとして、一人で抱え続けて行ったと想像すると、ゾッとするし、勇気を出して伝えてくれてありがとう、と本気で思いました。
りゅう 打ち明けると、すべて終わってしまうと感じていました。だから、すごい怖かったです。
今まで言わずにやってきたのも、絶対に隠していこうとしてきたのも、本当に家族が大切だと思っていたからです。
でも、結局はこういう状態になって、家族のために告白しなければいけないと思ったし、それは自分の弱さのために言うことになってしまったというのも辛いことでした。正直、てこと終わると思って話しました。
だけど、てこは「今まで辛かったね」と言って、泣きながら抱きしめてくれた。
ぺこ 抱きしめていいのかもわからなかったけど……とにかく「辛かったよね」とシンプルに思ってから、思わず……。
りゅう てこの言葉に救われました。
ぺこ りゅうちぇるは今まで私や息子のことを大切に思ってくれていたからこそ隠してきたのだと思うし、逆に大切に思っているからこそ頑張って打ち明けてくれたのだと思いました。
今まで私たちにくれていた愛が本物だと感じられてなかったら、今回のようなリアクションは取れなかったと思います。りゅうちぇるのこれまでの言動を見てきて、今までくれていた愛は本物だとちゃんと信じられましたし、だから、りゅうちぇるのことを抱きしめることができました。
――その後、話し合いはどのように進んでいったのでしょうか。
ぺこ どういう形で今後やっていくのかということですね。自分が譲れないものを100%譲らないというのはどう考えても無理なので、お互いに歩み寄って…70%、80%くらいにはできるようにと話し合っていました。
りゅう 自分の中でしっかり大切に守ってきたものがあって、それが家族だし、仕事だし、自分の立場だった。この3つはどれも大事だったんですが、自分の立場が一番最後だったんです。でも、自分のことをなかなか捨てられない、隠しきれないというのもあって、苦しくなってきた。