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タケト:自作自演を疑われているじゃないですか(笑)。でも、あの企画は、普通だったら「大江さんにビビらされる」っていうので終わるはずなのに、チャンスさんの方がビビらせるっていうのがすごいですよね。普通に考えたら、カメラが止まるたびに大江さんの記憶がリセットされて「はじめまして」って毎回挨拶するのは完全におかしいし怖いですよね。おれだったらビビっちゃうと思うんです。そんな状況から、うんこをわざわざ踏んで、相手の心を開かせようなんて絶対思わないです(笑)。

■明石家さんま師匠のファンに囲まれ「一緒に待ちません?」

チャンス大城:そういえば昨日、新幹線で新大阪に行ったら、一般の方から「はじめまして。大江裕です」って声をかけられました。最近多いんですよ。この間も、新大阪駅で10人くらいの方に囲まれたんですよ。そしたら全員、明石家さんま師匠のファンで。「うわ! チャンスさんや。嬉しい。向上委員会観てます」って声をかけてくださって。それで続けて何を言われんのかと思ったら「あと1時間後にさんまさんが新大阪駅に来るから、一緒に待ちません?」って。「なんで俺も一緒に待たなあかんねん」って(笑)。

 でもその後、その人たちが改札のところまで一緒に来て、お見送りしてくれたんです。それで仲良くなって話を聞いていたら、病気療養をされている奥さまがいるという方から、「うちの妻はチャンスさんの防犯ブザーの物まねが本当に好きなので、よかったら動画を撮らせてください」って。そんなこと言われたら「もちろん、全力でやりますわ」ってなりますよね。

 で、実際にやったら、警備員の人が飛んできちゃいましたよ。そりゃ、異常を知らせる音の物まねですからね。「なにかありました?」っていう警備員さんの質問に「チャンス大城の口真似です」って言ってくれた方がいたんですけど、警備員をだませてしまうくらいクオリティーが上がっているんか、とちょっと驚いてしまいました。

(取材・構成/書籍編集部・増田侑真)