■アラフォー女優が激戦区

 一方、民放ドラマ制作スタッフは女優としての小田の“需要”についてこう語る。

「美貌は健在ですが、顔立ちが派手でインパクトがあり、視聴者に独身時代のイメージが強く残っているので、制作サイドからすると、まだちょっと起用しづらいところはありますね。ただ、小田さんと同年代のシングルマザーの女優には、ともさかりえや矢田亜希子、長谷川京子などがおり、それぞれ若い頃の清楚で明るいイメージからうまく脱皮し、各分野で独特の存在感を発揮しています。アラフォー女優は層も厚く、競争も厳しいですが、ドラマや映画の脇役から徐々にスタートして、うまくハマればバラエティー番組などにも呼ばれて活動の場が広がっていくと思います。例えば自分の半生を生かし、『昔子役として大人気だったけど、紆余曲折あって、今は貫禄のある老練な女優』みたい役どころなんかを演じればハマると思います」

 果たして小田は新境地を開いていけるのか。芸能評論家の三杉武氏はこう述べる。

「小田さんはオーディションでグランプリを獲得した大物ということでかなり期待されましたが、デビュー当時は中学1年生とまだ若く、演技経験もほとんどなく、学業との兼ね合いもあってかなり苦労されたと聞いています。こうした経験が、20代半ばの時に出演し、代表作なった『ピュア・ラブ』での演技につながりました。もともと知名度はありますし、美貌は健在ですので、活動再開はしやすいでしょう。加えて、離婚してからも人生をポジティブに歩もうとする姿勢や、子育てが一段落した段階で芸能界活動を本格化するスタンスは、同世代女性たちを中心に受け入れられやすいでしょう。今後、女優やインフルエンサーとしてのさらなる活躍が期待されます」

 国民的美少女のイメージから、いかに「脱皮」できるかが成功のカギとなりそうだ。(高梨歩)

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高梨歩

高梨歩

女性ファッション誌の編集者など経てフリーライターに。芸能やファッション、海外セレブ、育児関連まで、幅広いジャンルを手掛ける。活動歴は約20年。相撲フリークの一面も。

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