だが、「与えられた戦力でいかに強いチームをつくっていくか」と気持ちを新たにした翌14年は、V3達成もCSで阪神に4連敗して日本シリーズ進出を逃し、15年もシーズン2位と、日本一3回、リーグ優勝7回(当時)の名将にしては今ひとつの成績に終わっている。

 このほか、ダイエー、ソフトバンク時代の王貞治監督が2億2500万円、阪神時代の野村克也、星野仙一両監督が2億円。いずれも実績面に加え、集客をはじめ営業面でも大きなプラスをもたらすことへの期待値も、年俸に反映されたとみられる。

 これに対し、巨人第二次政権時代の長嶋茂雄監督は、1億2000万円と意外に安く、監督の年俸は“謎の部分”も多い。(文・久保田龍雄)

●プロフィール
久保田龍雄/1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。最新刊は電子書籍プロ野球B級ニュース事件簿2021」(野球文明叢書)。

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久保田龍雄

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久保田龍雄/1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。

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