※写真はイメージです(写真/Getty Images)
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 大きな病気やけがをしたことがなければ、病院や病院のかかり方について詳しくない、という人がほとんどでしょう。好評発売中の週刊朝日ムック『いい病院2022』(朝日新聞出版)では、「医師の説明を聞くときに録音してもいい?」「高齢の親の代わりに、本人不在で医師の説明を聞いてもいい?」など、病院に関する素朴な疑問について答えています。回答してくれたのは、倉敷中央病院院長の山形専医師と聖路加国際病院相談支援センターの橋本久美子看護師です。

【チェックリスト】患者が「いい病院」を見分けるには?

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疑問1:医師の説明に理解が追いつかないので、診察時、会話の「録音」をしたいのですが、してもいいものなの?

回答:

 病気や治療法についての説明は、日ごろなじみのない言葉や専門用語が出てきて、すぐには理解できないことが多いでしょう。

まして急な病名の告知で動転したり緊張したりすると、なおさら頭に入ってきません。

 聖路加国際病院相談支援センターの橋本久美子看護師は次のように話します。

「医師から説明を受ける際の録音は、病院によってルールが異なるようです。『家で説明をゆっくり確認したい』『家族に相談する際の材料にしたい』など、理由を述べて、病院、あるいは医師に確認をとってからおこないましょう」

 まずは医師、あるいは外来の看護師に録音の可否や許可を得る方法をたずねてみましょう。

■診察後に医師に電話するのは、なるべく避ける

 一方、診察時にうまくききとれなかった、理解できなかったなどの理由で「医師にあとから電話で質問したい」という人もいるでしょう。ただ、医師に電話で質問するのは、避けるほうがいいでしょう。

 倉敷中央病院院長の山形専医師はこう話します。

「医師は診察や手術が入っていて、電話に出られないことが多いものです。また、電話に出られても、患者さんのカルテを見られる状況にないこともあります。あとから電話して聞くよりは、診察時にメモをとったり、録音したりすることをおすすめします」

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