DEEN・池森秀一(撮影/写真部・張溢文)
DEEN・池森秀一(撮影/写真部・張溢文)
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「このまま君だけを奪い去りたい」「瞳そらさないで」などの大ヒット曲で1990年代に一世を風靡したバンド・DEENの池森秀一(52)が「蕎麦好き」として話題を集めている。きっかけは2018年に出演した「マツコの知らない世界」(TBS系)だ。番組では「年間約360日蕎麦を食べ続ける男」として、全国各地にあるおすすめの蕎麦屋を紹介したり、意外と知られていない蕎麦の乾麺の魅力を熱弁した。すると、テレビや雑誌、イベントなどのオファーが急増。一昨年には自身のこだわりが詰まった乾麺までプロデュースし、業界では異例の120万食を売り上げた。蕎麦好きで突如激変した最近の活動や「解散を考えたことは一度もない」と語るDEENへの思いなど、話を聞いた。

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●テレビ出演の反響は「ミリオンヒット」と同じ衝撃

――「マツコの知らない世界」(以下:マツコの~)の出演をきっかけに数多くのメディアへ出演されていますね。率直に今の状況をどう捉えていますか?

 まさか、ここまで反響があるとは思わなかったです。「マツコの~」に出演した直後から、蕎麦に関連する仕事が増えていって、「テレビってすごいな」と改めて感じました。ただ勘違いしないでほしいのは、僕は「蕎麦通」ではなくて、ただの「蕎麦好き」なんです(笑)。そこのスタンスの違いはすごく重要。「蕎麦の在来種は…」なんていう専門的な知識を僕は語れるわけじゃない。「マツコの~」でも、自分が大好きな蕎麦について語っただけですから。なのに、まさかここまで状況が一変するなんて。DEENの活動の中でも「このまま君だけを奪い去りたい」(以下:このまま~)というデビュー曲がいきなり100万枚を突破しましたが、その時と同じくらいのインパクトがありました。もう奇跡としか言いようがない。間違いなく、僕の人生の新たな扉が開いた感じがしました。

――音楽ではなく予想外の「蕎麦」でのブレイク。ファンの反応はどうでしたか?

 反応…どうなんでしょうか(笑)。マネージャーからは「ファンの方はすごく喜んでくれていますよ」と聞いていますが、実は、まだしっかりと把握できていないんです。ちなみに僕は筋トレにハマっていた時期があったのですが、あまりにも付きすぎた筋肉を落とす目的で蕎麦を食べ始めました。ほぼ毎日のように食べる生活がもう15年以上も続いています。ファンの人たちもそれを知っていたと思うので、そこまでの驚きはなかったような気もします。でも、もしかしたら、少し戸惑った人もいるかもしれないです。デビュー当時は、レコード会社の方針も有りDEENの活動では、テレビはほとんど出ていないですから。正直両手で数えられるくらいです。なので、ギャップは多少あったかもしれません。「テレビで蕎麦とか語っちゃうの?」みたいな。もしくは「久しぶりにテレビに出たと思ったら音楽のことじゃなくて蕎麦なのかよ!」って思った人もいるかもしれません。

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