「キックからボクシングへ転向して難しさはあると思います。しかし那須川も武居も才能が異質なのは間違いありません。どのように適応して結果を残して行くのか興味があります。(2人の対戦は?)興行としてはおもしろいでしょうけど、現状で具体的な絵は描けません。しかし2人が大きな期待を抱かせてくれるのは確かです」

 武居はボクサー転向後、3戦を消化したにすぎない。那須川に至ってはボクシングのリングにすら立っていない。それでも気になるだけの強さとカリスマ性を身にまとっているのは間違いない。いつの日か2人が拳を合わせる日は来るのだろうか。今後のボクシング界に注目したい。

【前編から続く】那須川天心、武居由樹は「世界を獲れるか?」

(文・山岡則夫)

●プロフィール
山岡則夫/1972年島根県出身。千葉大学卒業後、アパレル会社勤務などを経て01年にInnings,Co.を設立、雑誌『Ballpark Time!』を発刊。現在はBallparkレーベルとして様々な書籍、雑誌を企画、編集・製作するほか、多くの雑誌、書籍、ホームページ等に寄稿している。Ballpark Time!公式ページ、facebook(Ballpark Time)に取材日記を不定期更新中。現在の肩書きはスポーツスペクテイター。