10月14日のソフトバンク戦(楽天生命)では致命的なミスを犯した。3点リードの8回に自らの悪送球で同点とされ、最終的にチームも5対6で敗戦。この試合の翌日に二軍に降格となったことから、懲罰的な措置ではないかという声も上がったほどだった。

 だが、昨年はプロ入り後初の一軍出場なしとなったが、今季は時折“光るプレー”も披露しており、トータルで見れば評価を上げたシーズンにはなったのは間違いない。

「優勝、CS出場争いの真っただ中とはいえ、あのプレーだけで懲罰的に二軍に降格させることは考えられない。膝の具合が良くないのは周知の事実だったが限界に差し掛かっていたのもあるはず。シーズン終了直後の手術を球団が許可したのはそういった経緯からではないか。来季を見据えて戦力として期待しているからだろう」(在京球団編成担当)

「石井一久監督は期待している。自身も現役時代はマイペースで気持ち次第でパフォーマンスが大きく変わるタイプだった。同じ匂いを感じているのでしょう。今季のオコエはポジティブにプレーしていたのを知っている。編成トップとしてコンディションが悪いのも知っていたはずで、来季への期待があり手術に備えさせた部分もあるはず。決して懲罰的なことはない」(楽天担当記者)

 シーズン後、オコエは秋季練習に参加せず11月30日には左膝の手術を受けた。同22日の契約更改では現状維持の年俸1000万円(推定)でサインし、既に気持ちは来季へ移っているはずだ。

「少しでも一軍で出られて、自分としてはホッととしています。(来季は)レギュラーを取りたいです」(オコエ/11月22日)

 契約更改時コメントからも来季に向けやるべきことが明確になり迷いがなくなったようにも聞こえる。今度こそブレイクできなければプロ野球選手としての生活に終りがやって来る可能性もある。ここから本気のオコエがどういったプレーを見せてくれるか注目したい。