今年限りで現役引退を決断した大竹寛も引退会見で「才能があふれる選手がいっぱいいますね。今1軍にいる選手はもちろん、名前を挙げたらきりがないんですけど。僕は2軍生活も3軍、リハビリも多かったので楽しみな選手がいっぱいいますね」と語った上で、「今年に限れば、堀田賢慎はとてつもないボールを投げますし、山崎伊織も伊藤優輔くんも太田龍も、いっぱいいますね。井上もランニングがいいので。そういう人たちは本当に頑張って、これからのジャイアンツを絶対に支えて欲しいなと。活躍している姿を見たいですね」と期待を込めている。

 昨年までのソフトバンクのように長期的に強いチームは、生え抜きの選手たちがチームの中心になっている。FAで獲得した選手が活躍するとも限らない。陽岱鋼は16年オフに日本ハムから加入したが在籍5年間でシーズン規定打席を一度もクリアできず、今季は7試合出場のみ。本人の申し出で来季の契約は結ばず、他球団で現役続行を目指すこととなった。

 また、井納も移籍1年目の今季5試合登板で0勝1敗、防御率14.40と大きく期待を裏切り、背水の陣を迎えている。

  他球団のスコアラーは「巨人はFAで獲らなくても現有戦力で十分に戦えますよ。ファームにも楽しみな若手がたくさんいる。使わないのならウチがもらいたいぐらい」と苦笑いを浮かべる。

 リーグ3連覇を逃し、再スタートを切る巨人。FA市場は静観して来季に備えることになりそうだ。(江口顕吾)