共に選挙を戦った今井瑠々さん(左)と母(C)朝日新聞社
共に選挙を戦った今井瑠々さん(左)と母(C)朝日新聞社

――今回、選挙期間中はお母さんが一緒に街頭に立つなど、家族一丸となって戦っていた印象です。家族や周囲の人ははじめから出馬に賛成してくれていたのでしょうか。

いえいえ、みんな大反対でしたよ(笑)。国政選挙なんて誰もやったことないし、そもそも家族には政治や選挙に関わったことがある人はいません。私も政治家目指しているとはいえ、当時は会社員で、地盤も看板もお金も何もない状態でしたし。

――どうやって周囲を説得したのでしょうか。

 説得というか、党や地元の支援者と家族とで、何度も話し合いを重ねました。例えば、正直私は車の運転があまりうまくないので、岐阜5区で車を一人で走らせて、一人で回るのは現実的ではありません。あとは、お金の管理やスケジュールの管理も全て素人が一人でやる、というのは無理だと思いました。では、誰が代わりにやってくれるのか、どうしたらできるのかということを、とにかく具体的に話をしていきました。

最後の最後に、長年私の志を応援してくれていた私の夫が仕事を辞めて、業務を手伝ってくれるということが決まりました。そこで両親も「それだったらできるんじゃないか」と思ってもらえたのだと思います。でも、みんながみんな大手を振って、というよりは「夫婦で仕事を辞めて、そんなに人生をかけてやりたかったら賛成するしかないよね」っていう感じでしたね。

――今回、当選とはなりませんでしたが手ごたえを感じたことはありましたか。

4月からずっと毎朝6時頃から駅に立って、そこから昼ご飯を食べる時間もないくらいほぼ休みなく地域をまわりました。その甲斐もあって、「るるちゃん、るるちゃん」と言ってくださる方も増えたので、少しずつ知名度は上がったと思います。また、選挙をきっかけに地域で「若い世代が出ているから応援しよう」っていう雰囲気は確実に広がっていったと思います。これは本当に嬉しいことですね。

――新人にして、得票数は6万8千票を超えました。

今回の選挙では、たくさんの地元の方からご支援いただいたので、この票の大半は私が何かができるからということへの票ではなく、選対や後援会の皆様など、これまで私を支援してくださってきた方々に対する信頼の票だと思っています。むしろこの6万8千の皆さんに対して、もっと信頼関係を築いていかなければならないですし、次の選挙に向けて、私に任せたいというふうに思ってもらえるように自己研鑽を重ねないといけないです。

次のページ