ウニオン・ベルリンの遠藤渓太(GettyImages)
ウニオン・ベルリンの遠藤渓太(GettyImages)

遠藤渓太|ウニオン・ベルリン

横浜F・マリノスからのレンタルで加入した昨季後半、徐々に出場機会を増やしていった遠藤。中盤中央でのプレーも経験するなど適応を見せ始めていたが、今季はたった1試合の出場のみ(13分間)。DFBポカールでも出場機会はなく、ウルス・フィッシャー監督の構想から外れてしまっている。

今季序盤、フィッシャー監督は遠藤について「控えに回っているね。献身性が欠けているわけではない。本人は何をしなければいけないかわかっているし、それに取り組もうともしているよ」と今後に期待するコメントを述べていた。だが現状を見るに、うまくいっていないことは確かだろう。

もちろん新たに加わった同胞・原口元気とともに戦い、現在6位と躍進が期待できるチームでポジション確保を目指すのも選択肢の1つ。だが、その好調によって監督は現メンバーを大きくイジる必要がないのも事実である。リーグ戦以外でも出番がないとなれば、やはりレンタルか、はたまた完全移籍で新天地を求めることは考えておきたい。

11月22日に24歳となる遠藤は、欧州ではもう「若手」のカテゴリーには当てはまらない。快適だった日本を飛び出して海外挑戦を決断したからには、本人も定期的な出場機会を手にしたいと考えているはずだ。ベルギーの地でその能力をまざまざと見せつける同世代にして同ポジション、三笘薫の活躍も刺激になっているはず。今後1部の舞台で輝くために、他リーグの2部であっても必要とされる場所へ行き、経験を積むのも悪くない。

(文・三上凌平)