去就が注目されるバレンティン(写真提供・福岡ソフトバンクホークス)
去就が注目されるバレンティン(写真提供・福岡ソフトバンクホークス)

 ソフトバンクが3日、ウラディミール・バレンティン外野手が帰国のため、日本を出国したことを発表した。今季は22試合で打率.182、4本塁打。シーズンの大半がファーム暮らしでウエスタン・リーグでは打率.231、11本塁打、28打点だった。

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「なかなかモチベーションを上げるのが苦しかったと思います。ただファームでも際立った成績を残せず、全盛期に比べるとスイングに鋭さがない。37歳という年齢を考えると引き際かなとも感じます」(スポーツ紙デスク)

 残した実績を見れば、日本球界を代表する長距離砲であることに異論はない。11年に来日し、ヤクルトで9年間プレー。故障で15試合出場に終わった15年を除き、8シーズンで30本塁打以上をマークした。13年は打率.330でシーズン60本塁打のプロ野球記録を樹立し、シーズン最下位の球団から初のセ・リーグの最優秀選手(MVP)に選ばれた。19年は打率.280、33本塁打、93打点をマークし、同年オフにFA権を行使。2年総額10億円の好待遇でソフトバンクに移籍した。本塁打王3度、打点王1度の実績を引っさげて主軸として期待されたが、活躍を疑問視する声が他球団のスコアラーから聞かれた。

「ヤクルトの最終年から直球に差し込まれる打席が目立つようになった。衰えのサインはあの時に出ていたんです。パリーグは直球で内角をガンガン突いてくるからイラつくのは目に見えていた」

 移籍初年度の昨年は60試合出場で打率.168、9本塁打の大不振。懸念の通り、執拗な内角攻めにいら立ちを露わにした。体に近い球に神経質になるあまり、外角の球に踏み込めなくなり打撃フォームを崩す。ストレスが溜まったのだろうか。ファーム降格すると自身のインスタグラムで、ヤクルトのユニフォームを着てバットを持った過去の写真を添え、「Money don’t buy happiness(お金で幸せは買えない)」と意味深なメッセージを綴り、ファンから批判が殺到する事態になった。

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