メディアが、ここ10年ぐらい、もしかしたら安倍政権の時からかもしれないけれども、政権批判をするのがトレンドで、ちょっと偏りすぎな気もしています。モリカケのことも総裁選の出馬会見や番組に出演した時に、候補者は質問されるわけですよね。候補者たちはどういう風に答えるかというと、岸田さんなんかは何度も何度も答えていますが「説明します」と言っていますね。高市さんも「みなさんに説明をします」と言っているが、記者たちは「そうじゃないだろ! 再調査をするかしないかだろ!」と詰め寄る。

冷静に考えると、いま司法の場で話し合われていて、法治国家なんだから、裁判が終わるまでは再調査も何もないですよね。再調査したら、国は司法を無視するのか? ということになってしまう。それで、「この候補者は再調査しないんだ、安倍の肩を持っているんだ」としてしまう。そう詰め寄ることは理解はできますが、今再調査しますとなったら、それはそれでおかしなことではないのかな。

司法の結論が出た時に、その結論に対して国民があまりにも納得しなかったら、その時は国のやり方に則って、もう一回調査や裁判をやるとかね。この段階で「再調査」というのは、なんかメディアも詰め寄り過ぎだなと思った。

河野さんがテレビ番組に出演すると、脱原発問題、皇位継承問題に関して「出馬したら考えが変わったけれども、その点について聞かせてください」という質問ばかりされていました。その点に関して、河野さんは出馬会見で話しているし、考え方は変わっていないとしているし、ブログでも書いている。会見でもそれに触れているのに、テレビ番組などに出て来た時に、そのことだけを河野さんに散々ぶつけるって、やりとりだけを見た視聴者は「この人、考えを変えた人だ」って刷り込まれてしまうなと感じた。

岸田さんに関しては、思ったより話しやすい方でした。ニュースなどの映像でしか岸田文雄氏というものを知らないので「The国会議員」みたいな人かと思ったら、意外や意外、しゃべりやすい。岸田さんが何よりも話していたのは、これまでの自民党は「国民に説明不足な点はあった」と。

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