パイレーツによる筒香の獲得は、地元紙『ピッツバーグ・ポスト・ガゼット』をはじめとした各メディアによって相次いで取り上げられ、地元からも既に大きな期待が寄せられている。著者は、パイレーツの筒香獲得とその期待について、地元記者に意見を求めた。
「最下位に沈むチームにとって、チームの手助けになる選手が必要でした。それが筒香選手だったのです」
『ピッツバーグ・ポスト・ガゼット』のジェイソン・マッキー記者は、筒香の獲得についてこのように述べ、パイレーツの獲得意図を次のように分析する。
「今回の移籍についてはまだチーム関係者から詳細を聞いてはいませんが、パイレーツが筒香選手の多様性と打力に魅力を感じていたと想像することができます」
パイレーツは現在チーム再建途中にあり、若手選手を中心としてシーズンを戦っている。しかし、メジャーレベルの経験者が少なく、成績も一向に上がらない状態が続いていた。そのような状態のパイレーツには、「深みが必要だった」とマッキー記者はいう。
筒香のように輝かしい成績(日本球界時代)を残し、多くの経験を持つ選手がチームに加われば、パイレーツの若手選手にとって模範的な存在となると期待されている。また、筒香にとっても、若手選手へのアドバイスなどを通じて、自身の打撃フォームを取り戻すきっかけにもなるのではと同記者は考える。
今季のパイレーツには長打力が圧倒的に欠けている。チーム全体の長打率は.364で、ホームランは92本、打点は403点と、全てがナ・リーグ最下位の成績だ。
「パイレーツは今季、打撃で相当苦戦しています。そんなチームの助けになりえる選手の加入は大いに歓迎です」
パイレーツ専門メディア『ラム・バンター』のマーティー・リープ記者は、今季のチーム状況をこのように振り返り、筒香への期待を次のように続けた。
「筒香選手がその助け人になるか。かつて賢者は『時が経てば分かる』と語っています。私はパイレーツが筒香選手にその機会を十分に与えると信じています」