そこで、ストレスにならない考え方を自分の中で作り出すことを心がけたのです。自分の中に考え方の引き出しをたくさん持つというイメージです。そうすることで、このストレスの場合にはこう考えればいいと、心が軽くなる考え方を見つけ出すことができるようになりました。考え方は変えることができるのです。

■どんな人にも3割のアンチは存在してしまう

 メンタルが強そうに見える芸能人やスポーツ選手でも、うつになることがあります。人前に出る仕事の場合は、多くのストレスがかかります。発言ひとつとっても、世の中の人に悪く取られてしまわないように注意する。常に人気者でいなければいけないというストレスは、大変なものでしょう。

 でも、たとえ一生懸命やっていたとしても、残念ながらアンチは存在します。アンチのみを見てしまったり、人からどういう風に見られているかを気にしすぎたりすると、ストレスになります。

 私は、どんな人でも必ず3割は自分のアンチが存在すると考えています。気の合う人が3割いて自分にとって無害な人が4割いる。その7割の方々に意識を向けるようにすると、残りの3割が敵でもかまわないとなります。人の目を気にする人は、みんな自分のことを悪く言っているんじゃないかと思ってしまう。だから疲れる。

 全員に嫌われたくないと思ってしまう人の場合、いいことが9つあって悪いことが1つしか起きていない場合でも、そこを責めてしまう。誰か1人に嫌われただけなのに、みんな自分のことが嫌いなんだと思ってしまう。でも、そんなに人は他人のことを気にしていないものです。自分の中に「負」の部分を作るのは、やめにしましょう。(構成/生活・文化編集部)