「4月からはYouTubeチャンネルも開始し、そこでも大喜利を披露しまくっています。関西ローカルの『ワケあり!レッドゾーン』でMCのアシスタントを務めたり、ラジオ番組などでお笑い芸人と絡んだりして、テクニックを磨いていました。最近では番組で突然、大喜利を振られることも多いと本人は話していますが、たしかにワードセンスがすごい。人気の大喜利特番『IPPONグランプリ』に出たら優勝するんじゃないかという声もあるほどです。アイドルが趣味でやっているというレベルをはるかに超えています。勉強熱心なので、そういう姿勢も芸人さんやテレビ局のスタッフに買われているのだと思いますよ」(同)

■容姿いじりで女性芸人が出づらくなった

 お笑い評論家のラリー遠田氏も、渋谷のことを絶賛する。

「渋谷さんのバラエティーでの受け答えや大喜利力には、天性のセンスを感じます。どんなにお笑いが好きで、芸人と共演する機会が多くても、それだけで面白くなれるわけではありません。格闘技で言うと『当て勘』がいいタイプです。感覚的に距離感や相手の動きを読んで、的確にパンチをヒットさせることができる。渋谷さんも笑いのツボを瞬時に把握して、そこを射抜く能力があります。いつも笑顔を絶やさず、性格もおっとりしているところがあるので、その雰囲気とコメントの切れ味にギャップがあるところも面白くて目が離せません。全国区のバラエティーで活躍するようになるのも時間の問題でしょう」

 一方、渋谷の快進撃に関しては別の見方もある。放送作家はこう分析する。

「世論やコンプライアンス重視の風潮もあり、今、女性芸人が一斉に“容姿いじり”をしない方向にかじを切りました。テレビでの使い方、使われ方もかなり変わってきており、それに順応できない女性芸人も出始めています。それならば、『面白ければ芸人じゃなくてもいい』と、アイドルの分野でお笑いの才能のある子たちの出番が増えている側面もあると思います」

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バラエティーに大挙する「元アイドル」たち