鹿島の染野唯月 (c)朝日新聞社
鹿島の染野唯月 (c)朝日新聞社

 久保建英が20歳となった。すでにA代表入りし、U-24代表では攻撃の軸として今夏の東京五輪での活躍が期待される“日本の至宝”だが、2001年6月4日という生年月日は次回2024年のパリ五輪の世代(2001年1月1日以降生まれ)に当てはまる。そしてこの「久保世代」の面々が今季、着実に頭角を現して来ており、日本代表の未来への期待感を高めている。

 将来有望な若手が揃うGKでは、2002年8月21日生まれの鈴木彩艶(浦和)という規格外のGKがレギュラーに定着して頭角を現しているが、久保と同じ2001年生まれにはGK小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)いる。ナイジェリア人の父を持ち、身長193センチの高さに加え、足元の技術も高い現代版GK。柏ユース育ちで、現在はポルトガルの名門クラブのU-23チームで活躍中だ。早生まれのために学年的には久保よりも一つ上になるが、01年生まれの一員として、欧州での成功と同時に次回のパリ五輪を狙える位置にいる。

 センターバックでは、2001年5月16日生まれの西尾隆矢(C大阪)が今季開幕からレギュラーとして出場中だ。1学年上の瀬古歩夢との若手CBコンビとして安定した守りを披露。ビルドアップやコーチングなど改善点はあるが、J1の舞台での多くの経験が必ず今後の成長に繋がるはずだ。

「久保世代」で外せないDFが、2002年1月1日生まれの“フィジカルギング”半田陸(山形)だ。運動能力に優れ、強さと速さを併せ持った右サイドバック。キャプテンを務めた2019年のU-17W杯ではセンターバックとして守備陣を統率したが、176センチという身長を考えると世界と戦うには右サイドが適任。すでに所属チームでは不動のレギュラーとして活躍中で、J2では突出したプレーを見せている。

 サイドバックには、2001年1月17日生まれの成瀬竣平(名古屋)もいる。2018年に17歳2カ月でJリーグデビューを果たし、昨季はリーグ戦25試合に出場。小柄な体をアグレッシブなプレーでカバーし、豊富な運動量で右サイドを上下動。攻守にセンスを感じさせるプレイヤーだ。

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中盤もタレント多し