ボランチには、2001年6月1日生まれの松岡大起(鳥栖)がいる。圧倒的な運動量と高いボール奪取能力で、すでにチームの心臓としてプレー。自らが目指す“和製カンテ”への道を確実に突き進んでいる。

 ナイジェリア人の父を持つ藤田譲瑠チマ(徳島)も絶賛成長中。2002年2月16日生まれ。優れた状況判断能力を元に攻守にインテンシティの高いプレーを見せることができ、メンタルの強さ、吸収力の高さも大きな魅力で、今季は新天地で自身初のJ1の舞台で経験を積んでいる。

 精度の高い左足を持つ山本理仁(東京V)も2001年12月12日生まれの「久保世代」。中盤の底から長短織り交ぜたパスで攻撃を組み立て、2019年から主力として堂々たるプレーを続けている。

 久保と同じアタッカー陣も人材豊富だ。今季ブレークしているのが、2002年1月29日生まれの荒木遼太郎(鹿島)。東福岡高時代は司令塔の役割を担っていたが、プロではサイドからの“仕掛け役”としての武器を磨き、2年目の今季は開幕3戦連発4得点の離れ業。その後もサイドハーフあるいは2トップの一角として、切れ味鋭いドリブル突破とゴール前での技術とスペースへの嗅覚を見せ、6月の代表ウィーク突入前の時点でチーム最多の6ゴールを決めている。

 青森山田高で10を背負った技巧派レフティー、2001年9月15日生まれの武田英寿(浦和)も期待の逸材。昨年12月にリーグ戦デビューを果たした後、今季は開幕から出場機会を得て、インサイドハーフとして優れた技術と落ちついたボール捌きで、緊急退団した柏木陽介の穴を埋める活躍を披露した。その直後の4月11日の徳島戦で負傷離脱したが、5月19日のルヴァン杯・横浜FC戦で復帰。浦和の未来を背負う存在としてサポーターの期待を集めている。

 さらに攻撃陣には、2002年2月21日生まれの西川潤(C大阪)がいる。桐光学園高時代から技術とスピードを融合させたドリブルで相手ゴールに迫り、正確無比な左足で数々のゴールを奪ってきた。プロ2年目の今季は主に右サイドハーフとして、日本代表MF坂元達裕が負傷離脱している間にスタメン出場。今後も激しい競争の中で成長して行くはずだ。

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鹿島には期待できる2人の「久保世代」