コロナ感染死した大阪市消防局救急隊員の同僚が激白「過酷な勤務と“命の選別”に直面する辛さ」 (1/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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コロナ感染死した大阪市消防局救急隊員の同僚が激白「過酷な勤務と“命の選別”に直面する辛さ」

今西憲之dot.
大阪府内の病院の患者を搬送する入り口に貼られた救急隊員に対する感謝の声(C)朝日新聞社

大阪府内の病院の患者を搬送する入り口に貼られた救急隊員に対する感謝の声(C)朝日新聞社

 大阪市消防局の救急搬送を担当していた50歳代の男性救急隊員が6月2日、新型コロナウイルスに感染して亡くなったことがわかった。男性は5月3日の勤務後にノドの痛みを訴えた。5日に症状が悪化し、抗原検査を受け、新型コロナウイルスの感染がわかった。男性は1回目のワクチン接種を終えていたが、2回目を受ける前に感染し、帰らぬ人となった。

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「職場の先輩が亡くなったと知り、残念で驚くばかりです。明日は我が身ですね」

 こう話すのは、男性と同じ大阪市消防局で救急搬送を担当している30歳代のAさん。コロナウイルスの感染拡大で「第4波」に突入して以降、勤務は過酷になったという。

「大阪府で新規感染者数が1日あたり1000人を超え始めた4月初旬からは、ひっきりなしに出動の要請がありましたね。1日の死者数が20人とか重症者が増え始めると、さらに増えました。コロナ禍でなければ、1人を搬送してまた次となります。しかし、病床が逼迫しているので、受け入れ先を探すのにとても時間がかかる。コロナ前なら長くても20分くらいで病院が見つかった。しかし、コロナ禍となって、2、3時間かかることもありました。そう簡単に次の搬送にとりかかることができません」

 救急隊員はコロナ禍となり、防護服などこれまで以上の重装備になったとAさんはいう。1人を搬送すると、救急車を消毒し、防護服などを着替え、また出動の準備をする。

「防護服を着ると、大量の汗をかきます。サウナの中にいるようで、暑くなって汗をかくというより、噴き出すという表現の方がいいかな。これまでの2倍から3倍くらい、体力を消耗しているように感じます」

 5月になると、大阪府では死者が50人を超えるような日が続いた。救急搬送を必要とする患者はますます増えた。Aさんはこう危惧する。

「自分が経験した例で言えば、搬送先を探すのに5、6時間かかったことがありましたね。患者さんのご家族から『熱が39度近くで、3日以上続いている。なんとか助けてほしい』『病院の廊下、受付でもいいので入院させてくれないか』と涙を浮かべて、懇願されたこともありました。実際に患者さんもハアハアと苦しそうにされている。こっちも必死で探すのですが、ほとんどがダメ。電話すらつながらないこともよくありました」


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