「イクメンもつらいよ」父親の産後のうつを防ぐには? 家事・育児のタスク化は逆効果 (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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「イクメンもつらいよ」父親の産後のうつを防ぐには? 家事・育児のタスク化は逆効果

※写真はイメージです(写真/Getty Images)

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国立成育医療研究センター研究所政策科学研究部部長 竹原健二

国立成育医療研究センター研究所政策科学研究部部長 竹原健二

 長時間働いて帰宅した後には、家事・育児に妻のメンタルサポートが待っている。超人的活躍を期待される子育て中の父親は、産後のうつに注意が必要です。夫婦ともに、完璧を目指さず、メンタル不調を感じることが多い場合は、保健師などに相談しましょう。

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 IT関係の企業に勤める男性(34歳)は、妻(30歳・会社員)と、生後9カ月の長男を育てています。妻は育休中です。男性の勤務先では、育休を取得した男性がおらず、時短勤務をできるほど理解がありません。男性は、積極的に育児に関わりたいと思っていますが、妻と話し合い、帰宅後や休日に家事や子どもの世話をおこなうことにしました。

 また、男性は、毎日、その日の出来事や子どもの様子など、妻の話に耳を傾けるように心がけました。「よく頑張ったね」など、ねぎらいのフィードバックも欠かしません。しかし、帰宅はいつも夜22時ごろと遅く、やがて帰宅後に妻の話を聞くのがつらくなりました。愚痴を聞いてくれる理解者もいません。

 やがて家事・育児のやる気も出なくなり、具合も悪くなって限界を感じた男性は、妻の話の途中で「もうわかったよ、いい加減にしてくれ、もう寝る」と言ってしまいました。妻も慣れない育児でストレスがたまっていたようで、「私がどんなに大変な思いをしていると思っているの!」と怒り、けんかになってしまいました。

 その週末、男性は、具合が悪いことを妻に説明しました。妻の勧めもあり、男性は心療内科を受診することにしました。 

 産後にうつが起こるのは、母親だけとは限りません。この男性のように、長時間労働に加え、家事・育児に頑張る父親の場合、母親と同様に、メンタル不調に陥ることがあり得ます。

 国立成育医療研究センター研究所政策科学研究部の竹原健二さんの研究チームが、生後1歳未満の子どものいるふたり親世帯を対象として、メンタルヘルスについて全国規模の調査を実施しました。その結果、産後1年間に父親が「メンタル不調のリスクあり」とされた割合は11.0%で、母親の10.8%と同程度でした。


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