プライベートでは長年の趣味であるパチンコに加えて、今年1月からはなんと81歳にしてインスタグラムを始めたという。

 玉緒のインスタグラムには自身の動画や日常の様子などが公開されているが、インスタを始めたきっかけについてこう明かす。

「スタッフから多くの方がやっていらっしゃることを耳にするようになり気になりだしました。実際にやってみて、ハートマークやコメントなど反響があるとうれしいもの。周囲の方に『インスタグラムに載せていいですか?』と直談判してみると喜んでくださるので、やりがいを感じています」

 さらに、「YouTubeも始めてみようと、協力してもらっているスタッフさんが生配信などを持ちかけてくださる。想像がつかないけど、面白そうだと思っています」と今後の抱負も語る。

 YouTubeに関しては、昨年12月に放送された「爆笑!明石家さんまのご長寿グランプリ2020」(TBS系)で、玉緒は番組とのコラボ企画としてYouTuberデビューを果たしている。

「初めてのYouTubeは何だかよく分からないままでした。バラエティーでは女優とは別のもうひとつの私をたくさんの方に知って頂けました。元気のある今はYouTubeもやってみて、若い皆さんにももっと知って頂いて、お年寄りからお子さんまで一緒に元気になってもらえるような作品が作れたらと思っております」

 何かと暗い話題の多い昨今だが、どんな試練や困難に遭遇してもめげることなくエネルギッシュに前を見据えて歩み続け、81歳になった今でも新しいことにチャレンジし、前向きに楽しもうとするその姿勢からは学ぶべき部分も多そうである。(取材・文=芸能評論家・三杉武)

●中村玉緒(なかむら・たまお)
 1939年7月12日生まれ、京都府出身。53年に「景子と雪江」で映画デビュー。女優として数多くの映画やドラマ、舞台に出演し、「ブルーリボン賞」や「毎日映画コンクール」、「日刊スポーツ映画大賞」の助演女優賞、「日本映画批評家大賞」のダイヤモンド大賞などを受賞。その一方でコミカルなキャラクターを発揮し、「さんまのスーパーからくりTV」をはじめ数々のバラエティー番組で人気を集める。01年から「京都市特別観光大使」、11年からは「京都名誉観光大使」を務めている。

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三杉武

三杉武

早稲田大学を卒業後、スポーツ紙の記者を経てフリーに転身し、記者時代に培った独自のネットワークを活かして芸能評論家として活動している。週刊誌やスポーツ紙、ニュースサイト等で芸能ニュースや芸能事象の解説を行っているほか、スクープも手掛ける。「AKB48選抜総選挙」では“論客(=公式評論家)”の一人とて約7年間にわたり総選挙の予想および解説を担当。日本の芸能文化全般を研究する「JAPAN芸能カルチャー研究所」の代表も務める。

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