千地氏の勧めで自身がデザイン、プロデュースする着物ブランド「中村玉緒のきもの」を立ち上げると好評を博し、以来30年続く人気ブランドへと成長した。

 もう1人が、今年1月にも放送された毎年恒例の正月特番「さんま・玉緒のお年玉! あんたの夢をかなえたろかSP」(TBS系)でもタッグを組んでいる、お笑いタレントの明石家さんまだ。

 さんまとの出会いは30年ほど前。夫の事件の影響でテレビ出演を控えて舞台やショーを中心に活動していた玉緒のもとに「さんまのまんま」(フジテレビ系)のゲスト出演のオファーが届いたのだ。

「その頃、私は女優しかやっていなくて、バラエティーというものがよく分からず、事前に台本を用意して頂いたんです。でも、さんまさんは『お母さん、台本なんていりまへん!』と途中から無視し出して。それで私が『あきまへん!』と口喧嘩みたいになったら笑いが起こったんです。それに当時は借金で宝飾品をほとんど手放していて、唯一残っていた母からもらった指輪をしていたのですが、ちょうどけがをして別の指にばんそうこうをしていたんです。そしたら、さんまさんから『立派な指輪を2つしていると思ったら1つや!』とツッコまれて思わず笑ったら、その(私の)独特の笑い声がものすごくウケてくれたみたいです」

 こうして新たな才能をさんまから見いだされた玉緒はバラエティータレントとしてブレークし、数多くの番組から出演オファーを受けることになる。

 それから四半世紀以上が過ぎた現在も2人は番組で共演する仲だが、玉緒は「私にとって、さんまさんとの出会いは一生涯忘れられません。さんまさんは私のことを『お母さん』と呼んでくださるのですが、それがとてもうれしいんです」と目を細める。

 そんな玉緒は、今年に入ってからも「さんま・玉緒のお年玉! あんたの夢をかなえたろかSP」や「ありえへん∞世界『美容整形&究極ダイエットで大変身!世界衝撃事件』2時間SP」(テレビ東京系)に出演するなどエネルギッシュに活動。

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今後は「生配信」も計画中