「思うようにいかない1年でした。悔しい気持ちでいっぱいです」(平沢)

 昨年10月15日には以前から痛めていた右ひじ骨棘切除・遊離軟骨除去術を行った。現在もリハビリ中で、今年の春季キャンプは二軍でスタートを切った。また、復帰したとしても、現状ポジションに空きはない。里崎の指摘も全くの的外れではない状況となってしまっている。

「トレードってそんなにネガティブなのかな? 使えないからではなく、使えるからトレードというポジティブイメージなんだけどね。全員では無いが、選手だってトレードを望んでる人もいるし、一軍で出れる可能性がある球団が選手にとって有益では?」(里崎氏)

 トレードについての動画が公開されると「失礼なことを言うな」というクレームがロッテファンを中心に殺到した。だが、それに対する里崎の反応にも説得力があった。チャンスがあれば移籍も一考の価値があるというものだ。ドラフト時に獲得を表明した地元・楽天などは、今だに熱視線を注いでいるという話もある。今年のパフォーマンス次第では、トレードで環境を変えるのも手かもしれない。

 打が平沢なら投は佐々木千隼。こちらもプロ入り後は故障に悩まされ、満足な結果が残せていない。ドラフト時の盛り上がりを考えると信じられないほどで、役割関係なく、まずは登板機会を得なければならない立場にいる。

「短いイニングでも、先発でも、ロングでも、何でもやって行きたい。上で本当に活躍したいです」(佐々木千隼・昨年12月の契約更改にて)

 1年目の17年からプロ初登板初勝利を挙げるなど4勝をマークし、まずまずの船出となった。しかし2年目に右ひじ痛を発症し、シーズン中に同箇所の関節鏡視下遊離体除去術を受け、一軍での出場はなしとなった。翌19年には復活勝利も記録したが、昨年は再び右ひじや肩を故障するなど苦しみ、中継ぎで5試合の登板にとどまり、防御率も8.31と期待を大きく裏切った。

「ここまで故障が多いとは誰も予想していなかった。先天的なものか。技術的な問題なのか。それとも育成、起用方法が合わなかったのか。他球団からはハズレ1位でも獲得しなくて良かった、という話も出始めている」(在京テレビ局スポーツ担当)

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“打倒ソフトバンク”には2人の力は必要?