「菅田将暉曰く、中村倫也、大野智、そして高橋一生が自分の中での『三大パーフェクト超人』だそうです。情報番組で話していたのですが、今まで出会った人の中で人格や技量、見た目など、全てが完璧なんだとか。高橋さんも完璧主義というか、やると決めたらとことんやるという一面がうかがえますよね。ゆえに、難しい役に対しても責任感や信念を持って取り組んでいると思います。だからこそ、どんな役を演じても安定して上手いという評価に繋がっているのかもしれません」(同)

 ドラマウォッチャーの中村裕一氏は、高橋の演技と今後について、このように分析する。

「『天国と地獄』』の第1話のクライマックス、綾瀬はるか演じる彩子と精神が入れ替わり、目を覚ました直後の彼の第一声は、もう女性の声にしか聞こえませんでした。ふとした瞬間に見せるはかなげな表情は歌舞伎の女形のようにも見えますし、おそらく彼の中で女性的なしぐさや所作、発声までも徹底的に研究したに違いありません。『入れ替わり』というと、どうしてもコミカルなイメージが先行してしまいますが、彼は有無を言わせない演技でそれを押さえ込み、シリアスな世界観に視聴者を一気に引き込んだ。主演の綾瀬の狂気を内包した演技もさることながら、あの病院のシーンはドラマ史に残るほどの名シーンだと思います。このように違和感なく女性を演じられるのは、まさに俳優として“ゾーン”に突入しているようなもの。今の彼ならきっと何を演じてもハマるでしょう。見る人をひきつける演技にますます磨きがかかっていくことは間違いありません」

 高視聴率で発進した「天国と地獄」。今後の展開が楽しみだが、同時に高橋の演技も注目を集めること間違いなし。30代でブレイクした遅咲きの高橋。“演技力お化け”として、またもや無双状態に突入するかも!?(丸山ひろし)

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丸山ひろし

丸山ひろし

埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集業務に従事。その後ライターに転身し、現在はウェブニュースや、エンタメ関連の記事を中心に執筆している。

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