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英語力ゼロの30歳高卒タクシー運転手が、英語で接客できるようになるまで

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中山哲成さん。写真で手にしているのは、全国32人目となる

中山哲成さん。写真で手にしているのは、全国32人目となる"英語で接客ができるドライバー"の認定証(撮影/掛祥葉子・写真部)

 この学習法のメリットはほかにもある。

「確実に言える『定型文』がいくつかあれば、フリーカンバセーションの部分が多少つたなくても、ところどころで言い慣れたフレーズを挟むことで会話全体を"引き締める"ことができます。英会話は定型文だけでは対応できないし、全部ゼロから考えるのも疲れる。両方を組み合わせたハイブリッドがおすすめです」

■オンラインで英文添削 聞いて話す力も伸びる

 その後も音読やオンラインレッスンなどで力を伸ばし、ここ2年ほどは主に、中山さんが「デイリーライティング」と呼ぶ学習に取り組んでいる。これは自分で作った英文をオンラインレッスンの講師に添削してもらう学習法だ。例えばレッスン中に話した英語をチェックしてもらう場合、講師は中山さんが使ったフレーズの中から気になったところをSkypeのチャットボックスに抜き出し、よりネイティブらしい言い方に書き換える。

「同じ方法で、英文の日記を添削してもらうこともあります。レッスン後は、自分で作った英文と講師の英文をまとめて印刷し、制服の内ポケットへ。毎日仕事の合間に見直したことでネイティブの表現がインプットされ、スピーキング力もリスニング力も伸ばすことができました」

 目下の課題は語彙力の増強だ。

「今は名詞を中心に勉強中です。動詞はgetやtakeなどをうまく使えば大抵のことは伝えられますが、名詞は替えがきかないので、覚えるしかありません。あとは語彙さえ増えれば、僕の英語力は最強かな、なんて思っているんです」

中山哲成(なかやま・てつなり)
高校卒業後、バンド活動などを経て、2014年からタクシー運転手。

(文/木下昌子)

※『AERA English (アエラ・イングリッシュ) 2020 Autumn & Winter』より


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