では、ライバルは誰になりそうか。今のところ対抗馬となりそうなのは若手左腕のマックス・フリード(ブレーブス)と、昨年の受賞者でもあるデグロームの2人になるだろう。

 今季がメジャー4年目のフリードは、ここまで6勝、防御率1.60、43奪三振の成績。勝利数、防御率ともにダルビッシュに次ぐ2位となっている。奪三振数は14位タイと少し物足りない感じもあるが、今後の展開次第では防御率などで上回ってくる可能性もあり得る。

 2年連続受賞を狙うデグロームは、去年と同様“慢性的”な援護不足で、今季はここまで7試合に先発して2勝(1敗)のみ。しかし、58奪三振(5位)、防御率1.76(3位)と他の主要カテゴリーではしっかりと成績を残している。球の質を見ても打者を圧倒する迫力があるのは、フリードよりデグロームだ。今後、ダルビッシュの最大のライバルは誰かとなると、やはりデグロームになるとみるのが妥当ではないか。

 現地時間7月23日にようやく開幕したメジャーリーグも、戦いは早くも後半戦。ダルビッシュは今後、5試合程度の先発登板が見込まれるが、サイ・ヤング賞を獲得するためにはこれからの1試合1試合の出来が重要になってくる。ライバルとなるフリードやデグロームのピッチングを含め、残りのメジャーリーグの試合から目が離せない。