内村光良(C)朝日新聞社
内村光良(C)朝日新聞社

 お笑い第七世代がブレークした影響で、若手芸人を取り上げる番組が増えている。「有吉の壁」(日本テレビ系)や「有田ジェネレーション」(TBS)、「ネタパレ」(フジテレビ)など、ネタや一発逆を披露する番組も盛り上がっているようだ。さらに、「霜降りミキXIT」(TBS)や「お助け! コントット」「東京 BABY BOYS 9」(ともにテレビ朝日)など、第七世代だけの冠番組も放送され、テレビバラエティ界もなんとかこの金の卵たちの中から、次世代スターを作り出そうとしている。

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「今、お笑いやバラエティ番組は苦しい状況で、特にコント番組は制作費がかかるためなかなか作れない。お笑い芸人の数も増えたため、テレビで活躍できる芸人はほんの一握りです。みんなYouTubeをやったり、ワイドショーなどでコメンテーターを務めたりと活躍の場を模索しています。一方で、スタッフ側もお笑いが好きでテレビ業界に入った人も多く、当たれば息の長いコンテンツになるので、なんとかうまく芸人を生かす番組作りをしようとしていますね」(民放キー局社員)

 そんな状況のなか、目立っているのが、ウッチャンナンチャンと、彼らの遺伝子を受け継ぐ芸人たちの活躍だという。

「内村(光良)さんはさまざまなバラエティ番組でMCを務めていますが、その忙しい中で『そろそろ にちようチャップリン』(テレビ東京)という純粋なネタ番組でメインを務めています。多忙だったり、コロナ禍もあって現在は出演機会が減っていますが、番組ではウッチャンの立て看板を設置して、その存在感を確実に示しています。また、吉本興業、ワタナベエンタテインメント、太田プロ、ホリプロコムといった大手の中堅クラスのお笑い芸人がレギュラーを固めていて、彼らがうまく内村さんを持ち上げながら、番組を盛り上げています」(放送作家)
 
 近年、内村によってフックアップ(若手を引き上げること)された若手芸人は数しれない。今、さまざまな番組でMCを務め、大御所となりつつある有吉弘行やくりぃむしちゅー有田哲平も、その遺伝子を受け継いでいるとファンの間では話題となっている。

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面白いけど売れ残った芸人もうまく引き上げ