・ボーア:B

開幕から18打席連続ノーヒットという最悪の滑り出しとなったが、その後は徐々に調子を上げてここまでチームトップのホームラン(5)、打点(13)をマークするなど中軸らしい働きを見せている。開幕当初は全く打てなかった左投手に対しても徐々に対応してきており、ホームランも5本中3本を左投手から放っている。基本的にはプルヒッターだが、意外に外のボールをセンターから左方向打てるのも持ち味だ。チームにとって貴重な長距離砲として今後も期待される。

・サンズ:B

練習試合では不振で開幕は二軍スタートとなったが、6月27日に一軍昇格すると、山崎康晃(DeNA)から起死回生の逆転スリーランを放つド派手なデビューを飾った。三振の多さはあるものの、パンチ力と意外な粘りがあり、出塁率と長打率はともにボーアを上回る数字を残している。手元で横に動くボールに強いのも持ち味だ。6番に固定されているが、このあたりの打順で機能すればチームの得点力向上に繋がるだろう。

【広島】

・スコット:C

オープン戦、練習試合で結果を残してクローザーを任されたが、5試合の登板中3試合で失点し、うち2試合はワンアウトもとれずに降板となり、現在は二軍で調整中。ストレートは150キロを超えるスピードがあるが、決め球となるスライダーがコントロールできておらず、空振りを奪えるボールがないのが苦しい。二軍でまずは自信を取り戻して、中継ぎの一角として一軍復帰を目指したい。

・DJ.ジョンソン:C

開幕は二軍スタートだったが、二軍で結果を残してスコットに代わって一軍に昇格。しかしここまで3試合、3回を投げて自責点は1だが被安打6と不安定な投球が続いている。150キロを超えるスピードはあるものの、それを生かすための変化球が物足りない。武器と言われているナックルカーブをコントロールしきれていないように見える。現状のままでは、勝ちパターンで起用するのは難しそうだ。

・ピレラ:B

開幕から20試合連続でトップバッターとして出場(7月16日には3番レフトで先発)し、チーム3位となる26安打をマークして打線を牽引する役割を果たしている。初球から積極的に打っていくスタイルで四球が少なく出塁率も高くないが、パンチ力と脚力があり、チームに勢いをもたらしている。全力疾走する姿勢もカープのチームカラーに合っていると言えるだろう。外野の守備はお世辞にも上手いとは言えないが、今後も打撃と走塁にかかる期待は大きい。

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中日には珍しい捕手の助っ人が誕生