最後に紹介したいのが投手、野手両面で高い潜在能力を誇る内田了介(埼玉栄)だ。少し野手投げだが、140キロ台中盤のスピードを誇り、コントロールも悪くない。またバッティングも強靭なリストで絡めとるように引っ張り、飛距離も申し分ない。高校生では強打の投手は珍しくないが、どちらかに絞るのがもったいないと思わせる数少ない選手である。

 6月も中旬になってようやく練習試合が再開された状況で、今回紹介できた選手はごくごく一部である。長い雌伏の期間を経て、7月以降の代替大会では多くの選手が鬱憤を晴らすような活躍を見せてくれることだろう。(文・西尾典文)

●西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

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西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

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