賛否両論を巻き起こした! 誰もが予期しなかった「サプライズ開幕投手」たち (2/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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賛否両論を巻き起こした! 誰もが予期しなかった「サプライズ開幕投手」たち

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久保田龍雄dot.
2004年に中日の開幕投手を務めた川崎憲次郎 (c)朝日新聞社

2004年に中日の開幕投手を務めた川崎憲次郎 (c)朝日新聞社

 落合中日は、09年にも浅尾拓也を開幕投手に抜擢し、あっと言わせた。

 浅尾は1年目の07年に5試合先発したが、前年は登板44試合すべてリリーフで3勝1敗1セーブ12ホールド、防御率1.79の好成績を残した。

 だが、09年はエース・川上憲伸のメジャー移籍や山本昌、小笠原孝の調整遅れなどのチーム事情から、急きょ浅尾も先発に回った。落合監督に投手陣を一任されている森繁和コーチは「失敗させてリリーフに回すつもりで投げさせた」という。

 開幕投手は、吉見一起、チェンのいずれかと予想され、浅尾自身も「開幕3連戦のどこかで投げられればいいやという気持ちだった」そうだが、いざ蓋を開けてみれば、まさかの開幕投手。プレッシャーも相当なものだったが、「たとえ開幕で負けても、2戦目に勝てば1勝1敗のタイになる」と気持ちを切り替えたのが功を奏し、8回を5安打1失点で勝利投手に。その後も先発で3勝とローテを守り、“うれしい誤算”が続くが、5月13日のヤクルト戦(ナゴヤドーム)で6回5失点KOされたのを機に、当初の予定どおり、リリーフに戻った。

 ちなみに落合監督の8年間の監督生活で、白星を挙げた開幕投手は川上(05、07年)と浅尾の2人だけである。

 過去の実績にあやかって、前年0勝の投手を開幕戦に先発させたのが、01年のダイエーだ。

 西村龍次はヤクルト時代の92、93年、ダイエー移籍後の99、00年と4度にわたって開幕投手を務めたが、前年は開幕戦で4イニング投げただけでシーズンを終え、0勝0敗、防御率9.00。年明け後のオープン戦でも、2試合で7失点と調子が上がらなかった。

 にもかかわらず、王貞治監督は、西村を3年連続開幕投手に指名した。なぜか?実は、西村がこれまでに開幕投手を務めた4回のいずれもチームは優勝していた。「開幕は特別なものだから、平常心では戦えないし、経験を考えた」と王監督は説明したが、“V確率100パーセント”のご利益に期待する部分もあったはずだ。

 3月24日のオリックス戦(福岡ドーム)、西村は1、2回に計3点を失ったものの、3回以降立ち直り、6回途中まで2対3と試合を作る。だが、打線の援護なく、ダイエーは黒星スタート。同年は2位に終わり、V3ならず。2年続けて0勝と“神通力”を失った西村も引退した。


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