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賛否両論を巻き起こした! 誰もが予期しなかった「サプライズ開幕投手」たち

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2004年に中日の開幕投手を務めた川崎憲次郎 (c)朝日新聞社

2004年に中日の開幕投手を務めた川崎憲次郎 (c)朝日新聞社

 エース3本柱を差し置いて、あえてサプライズ起用を断行したのが、12年の日本ハムだ。

 絶対エースのダルビッシュ有がメジャー移籍で抜けたこの年、開幕投手は前年11勝を挙げた武田勝が有力視され、ケッペル(14勝)、ウルフ(12勝)もいたが、栗山英樹監督が指名したのは、意外にも前年6勝のプロ2年目、斎藤佑樹だった。金子千尋(オリックス)が08年の開幕投手に抜擢されたことがきっかけで真のエースに成長した例にならい、「佑樹の潜在能力を引っ張り出す」のが狙いだった。

 この起用は吉と出る。3月30日の西武戦(西武ドーム)、斎藤は4安打7奪三振1失点でプロ初完投勝利。開幕白星スタートで波に乗ったチームも、4月末まで17勝9敗とロケットスタートに成功。3年ぶりVを実現した。だが、斎藤は6月に5勝目を挙げたのを最後に急失速。潜在能力を発揮しきれないまま、8年の月日が流れた。

 2年連続0勝に終わり、今季は崖っぷちの斎藤だが、セオリーにとらわれない栗山采配だけに、ショートスターターで開幕投手起用の奇策もないとは言えない?(文・久保田龍雄)

●プロフィール
久保田龍雄/1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。最新刊は電子書籍「プロ野球B級ニュース事件簿2019」(野球文明叢書)。


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