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公立の難関進学校が『登山競技』に強い意外な理由とは

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小林哲夫dot.
インターハイ登山競技に挑む茨城県立水戸第一高校山岳部(写真=同校提供)

インターハイ登山競技に挑む茨城県立水戸第一高校山岳部(写真=同校提供)

(1)山岳部(登山部)はほとんど高校デビューである。球技や格闘技のように幼少時からの経験で身につけた技量、技術は求められない。体力、精神力がものをいう。
(2)競技では気象、救急、山域(登山ルートの地域)の知識習得など、専門性が求められるため、進学校に多い高い学力の生徒が得意とする。
(3)旧制の中学校、高等女学校からの歴史と伝統を守り続けている。
(4)私立のスポーツ強豪校が山岳部(登山部)に力を入れない。「高校スポーツでもっとも観客が少ないので宣伝にならない」とは私立の野球強豪高校のある経営者の言葉。
(5)全国的に山岳部(登山部)がある高校は少ないため、都道府県代表になりやすい。
(6)公立進学校以外の高校では、山岳部(登山部)OB・OGがおらず、指導者のなり手がいない。


 インターハイ出場校の特徴を見てみよう。富山高校山岳部「平日は割とのんびりとした部活ですが、大会時には、下手をすれば他の部活など比較にならない程、厳しい時もあります」「体力はなくても全く問題はありません。 但し、ある程度の根気が必要と思われます」(同校ウェブサイトの部活動紹介から)

 北野高校の山岳部はツイッターで「創部130年以上の歴史を誇り、16人で活動しています」と自己紹介している。

 ペーパーテストに強そうな進学校は有利、というわけでもなさそうだ。2018年大会で修猷館高校の生徒がこうふり返っている。

「ただ一つどうしても解けない問題がありました。それは八風峠を誰が通ったのかというもの。選択肢にあったのは安土城を築いた信長、朝鮮出兵を行ったあの秀吉、江戸幕府を開いた家康…誰もが知っている武将ばかり。私たちは3人とも秀吉を選び、正解なのではないかという根拠のない自信を持ち始めていました。しかし喜んだのも束の間、昼食時に聞いた『まさか信長が出るとはなぁ』の声。その瞬間、0.3点を失い優勝はおろか入賞までも遥か遠くに消えていきました」(平成30年度全国高等学校総合体育大会登山大会記録報告書)

 インターハイで日が当たることが少ない公立進学校。登山競技の全国大会出場校をもう少しふり返ってみよう。


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