テレビでは伝わらない、救命救急医が見たコロナ最前線「神奈川モデルが機能。東京はもっと厳しい」 (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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テレビでは伝わらない、救命救急医が見たコロナ最前線「神奈川モデルが機能。東京はもっと厳しい」

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山上浩医師/2003年福井大学医学部卒。同大循環器内科に入局し、舞鶴共済病院で勤務。3年間内科医として働いたのち救急医に転向し、06年、湘南鎌倉総合病院に移籍。13年に救急総合診療科部長、18年、救命救急センター長に就任。日本救急医学会指導医、日本救急医学会救急科専門医(写真/『医者と医学部がわかる2020』より・2019年撮影)

山上浩医師/2003年福井大学医学部卒。同大循環器内科に入局し、舞鶴共済病院で勤務。3年間内科医として働いたのち救急医に転向し、06年、湘南鎌倉総合病院に移籍。13年に救急総合診療科部長、18年、救命救急センター長に就任。日本救急医学会指導医、日本救急医学会救急科専門医(写真/『医者と医学部がわかる2020』より・2019年撮影)

24 時間、救急車が患者を救急総合センターに運ぶ。病院にはヘリポートも設置されており、静岡県からのヘリ搬送も珍しくない(写真提供/湘南鎌倉総合病院)

24 時間、救急車が患者を救急総合センターに運ぶ。病院にはヘリポートも設置されており、静岡県からのヘリ搬送も珍しくない(写真提供/湘南鎌倉総合病院)

 湘南鎌倉総合病院(神奈川県鎌倉市)は、「救急患者を断らない」をモットーとし、最も症状が重い患者を診る3次救急も担う。そのため、同院の救命救急センターの救急搬送件数は、全国トップクラスの年間約1万4千件だ。

【写真】24時間体制の湘南鎌倉総合病院の救急車はこちら

 現在、新型コロナウイルス感染拡大での救急の混乱が伝えられるなか、救命救急の現場はどうなっているのか。同院で救命救急センター長を務める山上浩医師に最前線での状況を取材した。まずは前半をお届けする。

*  *  *
■4月30日現在、救急の現状はどうなっていますか。

 救急搬送の件数自体は、増えているわけではなく、むしろ少し減っています。4月の前年同月と比べると、だいたい1割減程度。約1100件が約1000件程度になっています。軽症の件数が減っている印象で、緊急事態宣言による自粛や休校による部活のケガなどは目に見えて減っています。ただ、高齢者の発熱などの数は変わっていないと感じます。

 最近よく報道などで言われている、たらい回しのような救急の受け入れ拒否は、この辺りでは少ないのではと思います。ただ、この数日は救急搬送の数は増えています。これは、大型連休に向けて医療機関の受け入れ体制が厳しくなっているからかと。

 毎年のことなのですが、大型連休に向けて入院する患者数を抑えたいという傾向はあるのです。大型連休に入ると、どうしても多くの医療機関が当直医のみの対応となり、受け入れが厳しくなりがちです。周辺の病院で人手が足りなくなって受け入れが厳しくなると、「救急患者を断らない」をモットーとするうちの病院にくるのは、例年のことです。

■東京都などでは、救急車の受け入れ拒否が増えているという状況もあると聞きます。

 東京ほどではないですが、(神奈川県にある)当院でも、最近は、たしかに40分以上かけてうちに運び込まれるというケースも起きていますね。熱で呼吸が苦しいとか肺炎を想定する症状だと、遠くからでも運ばれてくる傾向にあります。


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