「彼女は、指導する選手たちの力を最大限に引き出しています。彼女を目標に、他のコーチがエテリコーチの指導を模倣し、それが全体的な底上げに結びついている」

 シーズンも終盤。今後のさらなるフィギュア界の盛り上がりに期待したい。最後に、リプニツカヤさんは今回の来日についてこう語った。

「日本のファンは最高です。いつも空港に出迎えて歓迎してくれますし、手も振ってくれる。温かく熱い気持ちのあるファンが多い。私はもちろん、ロシアの選手たちも、皆さんからの会場での声援を喜ばしく受け取っています。今回は、東京、大阪でのレッスンのほか、福島でのチャリティーイベントにも参加します。フィギュアスケートを普及するという使命を持って、子どもたちのために全力で取り組みたい」

 10日には東京ソラマチ(墨田区)で、コーチ陣とともに小学生とのスケートレッスンを行う予定だ。

「21歳になりました。今後について考えながら、今目の前にあることを頑張りたい。私自身、これからどうなるかわかりませんが、もっと成長していきたい」

 今後もフィギュア界を盛り上げる彼女に注目だ。(取材・文/白鳥純一)