昨年、日本の女子ゴルフ界を盛り上げた渋野日向子の活躍は続く? (c)朝日新聞社
昨年、日本の女子ゴルフ界を盛り上げた渋野日向子の活躍は続く? (c)朝日新聞社

 オリンピックイヤーの国内女子ツアーは、例年通り3月のダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメントで開幕する。昨年は、渋野日向子というヒロインが誕生。「シブコフィーバー」を巻き起こし、ゴルフファンの枠を越えて、日本中が女子ゴルフに注目した。今年は渋野や2度目の賞金女王に輝いた鈴木愛、黄金世代だけでなく、プラチナ世代もツアーに本格参戦。これまで以上の盛り上がりとなりそうだ。

 メジャー覇者となった渋野は、今年もツアーの顔としての活躍が求められる。年末までのオフは、NHK紅白歌合戦の審査員などTVやイベント出演が相次ぎ売れっ子タレントのような忙しさだったが、お正月は地元・岡山に戻り家族とゆっくり過ごした。とはいえ、3日には「暇だった」とのことで青木翔コーチを電話で呼び出しいきなり1,200球の新年初打ち。休息もままならない多忙なオフを心配したくなったが、どうやら今年もマイペースな「シブコ」は健在なようだ。

 そんな渋野は、1月27日からタイ合宿に突入し本格的に始動するが、これは国内ツアーだけでなく、米ツアー出場や東京五輪出場を睨んでのものだ。

 五輪の出場権は原則各国2人までとなっているが、6月29日時点の世界ランクで15位以内に入れば最大4人まで出場権が与えられる。1月11日現在の同ランクの日本勢は、畑岡奈紗が6位につけ、そのあとを同11位の渋野、同14位の鈴木が追っており、このままの順位なら3人が日の丸を背負うことになる。

 そして、世界ランクで15位以内をキープするためには世界のツアーで上位につけポイントを稼ぐことが必要。特にメジャーや米ツアーは国内に比べて配点が大きく、ここで好成績を挙げれば五輪出場がより確かになる。

 渋野もそれを見据えており、自身のシーズン開幕はホンダLPGAタイランド(サイアムCC パタヤ・オールドC)で迎える。翌週にはシンガポールに飛びHSBC女子チャンピオンズ(セントーサGC)にも出場予定。帰国後はツアー開幕戦のダイキンでプレーし、しばらく国内で過ごすと4月には全英女子オープン以来となる海外メジャーのANAインスピレーション(カリフォルニア州、ミッション・ヒルズCC)にチャレンジすることが濃厚だ。

 さらに渋野は、全英女子制覇による海外メジャー出場権は全て活用する予定で、全米女子オープン(テキサス州、チャンピオンGC)、そして五輪への最終順位が決まるKPMG女子PGA選手権(ペンシルベニア州、アロニミンクGC)も参戦するなど、とにかく国内外の大会でプレーし結果を出すという腹積りだ。

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「プラチナ世代」の本格参戦でどうなる?