そんな岡崎だがメジャーデビューしたのは27歳直前。デビュー後も京都府宇治市の実家に住み、楽曲制作は実家の学習机で行っていたことでも知られている。

お金がなくて宅録するときにマイクの風防代わりにお母さんの使用済みのストッキングを使用していたなど、彼らしい下積み生活を経てメジャーデビューしたわけですが、メジャーデビュー後もしばらくは実家の京都に住み続けていたそうです。『27歳の夏までにメジャーデビューする』と各所で言い続け、26歳10か月でメジャーデビューを果たし『30歳までにさいたまスーパーアリーナでワンマンライブをおこなう』と宣言。実際に29歳11か月で今回、それを実現するなどとにかく有言実行な人でもあります。自身のブログでも『自分の夢や目標を声に出していう事で、言霊が宿り叶えることができると信じていた』と書いていますが、そんなピュアで熱い一面があるのも彼の魅力でしょう」(前出の編集者)

■矢沢永吉や長渕剛のような存在に?

 現在は拠点を東京に移し、アーティストと俳優の二足のわらじをこれからもはき続けるのだろうか。レコード会社のディレクターはこう話す。

「彼にいま一番必要なのは代表曲。とても器用にいろんな楽曲をサクサク作れるのが彼の強みですが、爆発的なヒット曲がないのも事実。喋りもうまいし、俳優としても名バイプレイヤーのような存在感でそつなくこなしますが、本当はアーティストとしてもっと全国で知られるべき人。タレントや俳優をやりすぎて、イロモノになってしまうアーティストが多いなか、彼の場合は楽曲自体の企画性が高く、すでにイロモノ色が強いのでむしろ問題はない。岡崎さんは実はとてもピュアでハートフルな音楽を書ける人でもある。彼の音楽に対する間口を広げ、勝負曲を投げ続ければ紅白出場も余裕でしょう。今後もどんどんテレビや映画で露出を増やし、とにかく彼の音楽に耳を傾けてくれる人をもっと増やしてほしいですね」

 TVウオッチャーの中村裕一氏は岡崎体育の魅力を次のように分析する。

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誰もが推す才能の塊