「お昼寝する子」は成績優秀? 注目の研究論文をママ医師が解説

ちょっとだけ医見手帖(森田麻里子医師)

ヘルス

2019/11/27 07:00

森田麻里子(もりた・まりこ)/1987年生まれ。東京都出身。医師。2012年東京大学医学部医学科卒業。12年亀田総合病院にて初期研修を経て14年仙台厚生病院麻酔科。16年南相馬市立総合病院麻酔科に勤務。17年3月に第一子を出産。小児睡眠コンサルタント。Child Health Laboratory代表
森田麻里子(もりた・まりこ)/1987年生まれ。東京都出身。医師。2012年東京大学医学部医学科卒業。12年亀田総合病院にて初期研修を経て14年仙台厚生病院麻酔科。16年南相馬市立総合病院麻酔科に勤務。17年3月に第一子を出産。小児睡眠コンサルタント。Child Health Laboratory代表
※写真はイメージ(Getty Images)
※写真はイメージ(Getty Images)

 日々の生活のなかでちょっと気になる出来事やニュースを、2人の女性医師が医療や健康の面から解説するコラム「ちょっとだけ医見手帖」。今回は、自身も1児の母である森田麻里子医師が、「子どものお昼寝と学業・精神面の関係性」について「医見」します。

*    *  *
 お昼寝をしすぎると夜眠れなくなってよくない、というのはよく言われることです。赤ちゃんのときはもちろんお昼寝は必要ですが、3歳前後からお昼寝が必要なくなることが知られています。アメリカの2004年の統計では、1歳半~1歳11カ月の子では98%の子がほとんど毎日お昼寝をしていますが、3歳のときにはその割合は57%にまで低下しています。

 日本では、3歳以上の子どもはお昼寝をすることで就寝時間が遅くなってしまうという研究もあります。例えば2011年には、3~6歳の幼稚園児と保育園児を同年齢同士で比較すると、保育園児の方が寝る時間が30分以上も遅いという調査結果が発表されています(※1)。このような研究結果から、子どもが成長したらお昼寝はなくしていくのが良い、というのが一般的な考え方になっています。現在では保育園でもその子の発達に合わせてお昼寝を調節してあげられるように、保育指針の記述が改定されました。4~5歳クラスの一律のお昼寝をとりやめる保育園も、少しずつ増えてきているようです。

 しかし、お昼寝が文化として許容されている国では、様子が少し違います。シエスタといえばスペインが有名ですが、実は中国もお昼寝をする文化です。小学校でも長い昼休みが設定され、お昼寝をとる子どもも多いようなのです。今年春に発表された論文では、中国の小学校4~6年生の子どもたち約3千人を対象として、お昼寝と学業成績等の関係が調べられています(※2)。その結果、お昼寝を30分~1時間程度している子の方がおおむね成績が良く、幸福度も高く、問題行動も少ないことがわかりました。

NEXT

この論文で報告された、子どもの夜の睡眠時間は…

1 2

あわせて読みたい

  • 保育園の“昼寝強制”はストレス 廃止で起きた子どもの変化とは?

    保育園の“昼寝強制”はストレス 廃止で起きた子どもの変化とは?

    AERA

    2/28

    子どもの就寝時間は夜8時が理想的 日本人初の乳幼児睡眠コンサルタントが語る日米の違いとは

    子どもの就寝時間は夜8時が理想的 日本人初の乳幼児睡眠コンサルタントが語る日米の違いとは

    dot.

    4/5

  • “週末に寝だめする子”は肥満傾向に 適切な「子どもの睡眠」とは?
    筆者の顔写真

    森田麻里子

    “週末に寝だめする子”は肥満傾向に 適切な「子どもの睡眠」とは?

    dot.

    10/16

    経済損失は最大15兆円 一億総“睡眠不足”時代のリスク

    経済損失は最大15兆円 一億総“睡眠不足”時代のリスク

    週刊朝日

    7/2

  • 幼稚園と保育園を徹底比較 専門家「幼稚園は規制緩和に注意」

    幼稚園と保育園を徹底比較 専門家「幼稚園は規制緩和に注意」

    dot.

    10/31

別の視点で考える

特集をすべて見る

この人と一緒に考える

コラムをすべて見る

カテゴリから探す