大声で話すようになったら要注意? 自分の声も聞こえにくくなる難聴 (2/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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大声で話すようになったら要注意? 自分の声も聞こえにくくなる難聴

石川美香子dot.#ヘルス#病気#病院
※写真はイメージです(写真/Getty Images)

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岩手医科大学病院耳鼻咽喉科教授の佐藤宏昭医師

岩手医科大学病院耳鼻咽喉科教授の佐藤宏昭医師

Q 耳鳴りにも種類はある?

A 低音性と高音性非拍動性と拍動性がある

 一般に、耳鳴りには大きくわけて低音性耳鳴り(ゴーン音など)と高音性耳鳴り(キーン音など)があります。低音性の耳鳴りはおもに中耳炎など中耳疾患による難聴に伴うものです。一方、耳鳴りの大半は高音性で内耳性難聴(突発性難聴、加齢性難聴、音響外傷、メニエール病、薬剤性難聴など)に伴います。耳鳴りの多くは非拍動性(鼓動と一致しない)ですが、拍動性は貧血が原因のことが多く、貧血の改善と同時に耳鳴りも治まるケースがよくみられます。

Q 耳鳴りの原因は?

A 難聴に伴うものが多くストレスにより悪化

 耳鳴りの多くはなんらかの中耳疾患により、内耳から脳に至る聴覚経路の聞こえに関わる神経が過度に活性化し、本人にしか聞こえない非拍動性の音が聞こえるものです。通常、慢性持続性であり、外耳や内耳の障害により音の振動が伝わらず聞こえが悪くなる伝音難聴や内耳性難聴に伴い、肉体的・精神的ストレスにより悪化します。

 急性の片耳だけの耳鳴りや難聴の多くは突発性難聴で、約90%に耳鳴りがみられます。流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)によるムンプス難聴も片耳だけの耳鳴り・難聴症状をきたします。聴神経から発生する良性の脳腫瘍である聴神経腫瘍も10~20%は急性の耳鳴り・難聴から発症します。

Q 喫煙は難聴リスクを高める?

A 1日21本以上は難聴リスク突発性難聴のリスクも

 近年、喫煙は聞こえに悪影響をもたらすという報告が国内外でされています。喫煙によって一酸化炭素やニコチンの毒性が体内に取り込まれ、聞こえに関わる内耳の血流が悪くなるためと推測されています。

 国内の調査ではたばこの本数が多いほど聴力低下の傾向があり、1日21本以上吸う人は吸わない人に比べて聴力低下リスクが高音域で1・7倍、低音域で1・4倍高いものの、禁煙により聴力低下リスクは下がるというデータもあります。海外の調査でも喫煙は難聴リスクを70%高めるという報告があり、その中の子どもを対象とした疫学研究では、感音難聴や突発性難聴のリスク因子のひとつとして受動喫煙が挙げられています。

(文・石川美香子)

※週刊朝日ムック『「よく聞こえない」ときの耳の本[2020年版]』から一部抜粋


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