3歳の息子が自閉症スペクトラム障害の疑い 「両親に伝えていい?」に精神科医の答えは (2/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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3歳の息子が自閉症スペクトラム障害の疑い 「両親に伝えていい?」に精神科医の答えは

連載「医療が届かずに悩んでいる方へ 一精神科医の切なる想い」

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大石賢吾dot.#ヘルス#病気#病院
千葉大学病院精神神経科特任助教の大石賢吾医師

千葉大学病院精神神経科特任助教の大石賢吾医師

※写真はイメージです(写真/getty images)

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 私は、Aさんのようなご相談を受けた場合、信頼し支援してくれる人なのであれば、診療・プライベート関係なく「共有してみては」と提案することを考えます。支援してくれる家族との関係が複雑だったり、相談者が優先すべきパートナーなどに相談しないでほかの家族に相談しようとしていれば一考を要しますが、Aさんのケースでは、ご両親との関係も旦那さまからの了解も問題ないように見受けます。

 普段からお子様の面倒をみてくれているご両親でしたら、子育て奮闘中のAさんと旦那さんのことも気にかけてくださっているのではないでしょうか。もしかすると、一緒に過ごすなかで医師に相談しているお子様の特徴やAさんが何か悩んでいることを察しておられるかもしれません。

 また、自閉症スペクトラム障害は、「目を合わせない」や「同じことに熱中してしまう」といった行動上の特徴だけで診断されることはなく、実際にはコミュニケーションにおける困難さなども含めて問題となる状況や程度など経過を追いながら慎重に判断されます。しかし、未確定の時点で相談したとしても結果的に該当しなければそれはそれでよいですし、最終的に該当する場合でも、早い段階から周囲の理解を得ておくことはその後の心強い支えになるかと思います。

 日頃の診療でも担当している患者さんによく言うのですが、ときに悩みや不安はかまえばかまうほど大きくなってしまいます。そして、大きくなりすぎて対処しきれなくなったとき、積極的な医療を検討することが必要になってきます。

 そうならないために、うまく対処できるうちに支援とつながることが重要です。ここでいう支援は決して医療だけではありません。周囲で信頼できる人と支え合うことも大切な予防になります。

 お読みいただいている方から「いつも同じような回答を言ってるな……」と言われてしまうかもしれません。しかしながら、必要以上に悩み続けることで結果的に治療が必要になってしまうケースを経験することがよくあり、今回このご相談にお答えしたいと思いました。


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