挑戦してみたい役柄について聞かれた際には、「本当にないんです」と返答。その理由だが、新しい挑戦よりも似たような役を演じることで、前回上手くいかなかった部分を修正でき、また新しい反省点が生まれる。そんな中、「次はどうする?」と考えて試しながら作品を重ねることが自身のプラスになっているからだという(『シティリビングWeb』2018年5月16日)。また、選択を誤らないため、慎重に人を見て自身と関わる理由を探ってしまう性格だと話していたことも(『bizSPA!フレッシュ』2018年5月29日)。まさに、万時に慎重な人と言えるだろう。

●日米韓を股にかける国際的な俳優になる!?

 加えて、「結婚観にも慎重さが表れています」と語るにはスポーツ紙の芸能担当記者だ。

「勢いに任せて結婚するのは『無理』と、WEBマガジンのインタビューで明かしてました。相手とは最後まで添い遂げたいので、相性が大切だと思っているそうです。また、結婚したい女性像を別のWEBマガジンで告白。争うことがあまり好きではないので、口喧嘩もなく平和に暮らせる穏やかな女性が良いと語ってました。まぁ、慎重で堅実な人はしっかりと地に足がついているので、周囲からの信頼も厚い。大谷もそんな人間性ゆえ、今回の朝ドラでの真摯で安心感あるキャラクターがハマり役になったのだと思います」

 ドラマウォッチャーの中村裕一氏も、大谷の今後の可能性に期待を寄せる。

「韓国でそれなりにキャリアを重ねてきた彼ですが、日本で本格的に活動を開始したのはまだたった3年前。そう考えると、俳優としての可能性はまだまだ未知数と言えます。しかし現在、朝ドラでお茶の間の人気を着実に得ており、このまま順調に行けば大河ドラマに出演することはほぼ間違いないでしょう。もっとも、重要なのはそこからです。映画でもドラマでも舞台でも、主役でも脇役でも、見る人に強烈なインパクトを残す役と出会えるかが大きなポイントになってきます。また、落ち着いたスケールの大きな存在感を持つ彼を日本だけに留めておくのはもったいない。“逆輸入俳優”と呼ばれた彼が日本で活躍し、今度はハリウッドに進出すれば、日・韓・米を股にかけて活躍する、これまでにないタイプの俳優に成長することも決して夢ではありません。そのチャンスが来た時はどうか大胆にチャレンジして欲しいですね」

「まんぷく」で大谷が演じる真一は、思慮深く縁の下の力持ちのような存在で視聴者からの人気も高い。そんな雰囲気を自然と醸し出す大谷。今後も、真面目で堅実なキャラクターを演じることが増えそうだ。

(ライター・丸山ひろし)

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丸山ひろし

丸山ひろし

埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集業務に従事。その後ライターに転身し、現在はウェブニュースや、エンタメ関連の記事を中心に執筆している。

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