そして、この世代の甲子園優勝投手が、東海大相模高から中日入りした小笠原慎之介である。1年目は15試合(先発12試合)で2勝6敗、防御率3.36、オフに手術をして迎えた2年目は22試合(先発19試合)で5勝8敗、防御率4.84、そして開幕投手を務めた3年目は17試合(先発17試合)で5勝6敗、防御率4.11という成績で9月に左肘遊離軟骨の除去手術を受けた。迎える今季は、2月14日に術後初めて捕手を座らせてのピッチング。開幕二軍スタートが濃厚だが、コンディションさえ整えば、プロ初完封も飾った昨季の自信をさらなる飛躍へと繋げることができるはずだ。

 オコエ、平沢、小笠原と同じ高卒4年目にあたるのは、高橋純平(ソフトバンク)、高橋樹也(広島)、成田翔(ロッテ)、望月惇志(阪神)、廣岡大志(ヤクルト)、愛斗(西武)といった面々。そして、今秋のドラフト対象となる大学4年生と同世代になる。プロで歩んだ自らの4年間を肯定し、プロとしての“違い”を見せつけるためにも、来年の大卒ルーキーたちに負けるわけにはいかない。そのためにも今季、“元甲子園のスター“たちが世代を引っ張り、胸を張れる成績を残してもらいたい。