嵐組としてずっと働いてきた人たちにも、おのおの家族がいて生活があるわけで、矢面に立つ人はそれも含めて考えないといけないんですよね。2年の猶予というのは、その人たちが次にどこへ行くかも考えることができる。グループの1人が休むという状況は芸能界ではよくあることだとしても、誰もが納得する見事な対応だったということじゃないでしょうか。



 本人たちは「解散ではない」と言っているし、後になって結果的に再始動は無かったねってこともあるかもしれないけど、また戻って来ることをファンも許せる状態をつくっている。それに、一番気持ちが良いのは、残るメンバー全員が生活に困らないだろうなと思えることですよね。

 それぞれピンでの活動が確立してるから、5人で歌うことが無かったとしても、芝居やタレント業、ピンで歌う人もいるかもしれない。それだけ他のグループとは格が違うということですよね。

 バンドで言うとBOOWYみたい。僕なんかはいまだにBOOWYが見たいけど、布袋(寅泰)さんはアーティストとしてとんでもないスターになり、もちろん氷室(京介)さんも、4人全員がおのおの活動していて困らないでしょ。そういう感じに見えますね。

 ファンの中には受け入れられないという人もいるようですが、僕は、どんなにファンが多くても、それを続ける続けないは本人たちの自由だと思うんです。それはタレントさん自身の人生もあるから。確かに、嵐のメンバーにとっては10代から芸能の仕事をしてきたという面はありますけど、人間、誰しも30代後半になってくると「人生これでいいのかな」って考えるものなんですよね。

 結婚は? 子どもは? 仕事をこのまま続けていくのか?って。それはサラリーマンでもそうなんです。もちろん人によりますけど、この会社にずっといていいのかなとか、何か不満があるわけじゃなくても本当は別にやりたいことがあったんじゃないかとか、脱サラして商売してみたいとか。都会でずっと働いていて良いのかな、思い切って田舎で暮らしてみようかと考える人も結構いる。それと同じだと思うんですよね。

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号泣する若いファンが「心配」