本気で人事に「もう耐えられない。やめたい」と相談してみましょう。

 ただ、その情報があなたをいたぶるアホに洩れてさらにいたぶられる状況になる可能性もあります。その可能性を含めて腹を決めて人事と向かい合いましょう。そうすればあなたの決断は迫力を持って人事に伝わります。

 その時、人事が何もしてくれなかったり、もしアホがさらにいたぶってきたりしたら、覚悟を決めて辞表を出しましょう。

 どこかで使えるカードにするためにアホの不条理ないたぶりを録音録画したり、証人になってくれる同僚や得意先の方々を確保しておきましょう。このカードは人事との交渉や必要とあらば外部の法律専門家との相談の時に使えます。

 日本は不景気になり、さらに息苦しさが今年から増していく可能性があります。

 あなたが現状に耐えて職場に残る決断をしても、辞表を出すことにして次の職場に移ることにしても、アホが増殖している可能性があります。

 今のうちに自分で生きていける力を蓄えましょう。職が見つかるまでの貯えを築いておくこと。転職市場で売り込める実績やスキルや人脈などです。

 自分の身を守るのは最後は自分しかありません。会社員であろうがフリーランスであろうが、政治家だろうが、起業家だろうが、芸能人だろうが、これからは自分しか助けてくれなくなります。

 いたぶられながらも、証拠を確保し、同時に貯えや外部の人に一目で評価されるスキルや実績を創っておきましょう。

 みんなつらい人生を生きています。頑張りましょう。

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田村耕太郎

田村耕太郎

田村 耕太郎(たむら・こうたろう)/国立シンガポール大学リー・クアンユー公共政策大学院兼任教授。ミルケン研究所シニアフェロー、インフォテリア(東証上場)取締役、データラマ社日本法人会長。日本にも二校ある世界最大のグローバル・インディアン・インターナショナル・スクールの顧問他、日、米、シンガポール、インド、香港等の企業のアドバイザーを務める。データ分析系を中心にシリコンバレーでエンジェル投資、中国のユニコーンベンチャーにも投資。元参議院議員。イェール大学大学院卒業。日本人政治家で初めてハーバードビジネススクールのケース(事例)の主人公となる。著書に『君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!?』(マガジンハウス)、『野蛮人の読書術』(飛鳥新社)、『頭に来てもアホとは戦うな!』(朝日新聞出版)など多数

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