「正直、『U. S. A. 』が『優秀作品賞』の一つに選ばれた時点で、『これは大賞まであるかも!?』という声もありました。ただ一方で、11月の時点ですでに『特別賞』にも選ばれていたので『さすがに大賞と特別賞のW受賞はないだろう…』という見方もあり、その行方に注目が集まっていましたね」(同スポーツ紙の記者)

 結果的に「DA PUMP」の「『U. S. A. 』は『大賞』を逃し、ネット上の当該のニュース記事に対するコメント欄には「老若男女、今年はU.S.A.が浸透しただろうに」、「カバー曲が大賞取れないなら最初からノミネートしなきゃ良いんだよ」、「なぜ、DA PUMPが大賞じゃなかったのか、いまいち分からない。乃木坂46のファンには悪いけど、どういう判定基準があるのか、明らかにしてほしい」というった声も散見されるが…。

 音楽誌編集者はこう語る。

「13年に社会現象を巻き起こした『AKB48』の『恋するフォーチュンクッキー』が『大賞』を逃した時にも同じような声が噴出しましたが、まず前提として審査に疑問を抱いた人が審査委員の見識を疑うのならまだしも、『大賞』を受賞した『乃木坂46』に批判の矛先を向けるのはおかしいでしょう。彼女たちには何の非もないわけですから。反面、『DA PUMP』に関する『カバー曲が大賞取れないなら最初からノミネートしなきゃ良いんだよ』という声には頷かされる部分もありますよね」

 そのうえで、こう続ける。

「『DA PUMP』が『U. S. A. 』を歌唱中、今年亡くなった西城秀樹さんの『YOUNG MAN(Y.M.C.A.)』の振付を披露する場面は大きな感動を呼びました。彼らが平成最後の『レコ大』の盛り上げに一役買った大功労者であることは間違いないですし、そのことは多くの視聴者も知るところ。元々、その実力は高く評価されながらも近年はヒット曲に恵まれず、長い間苦労していた『DA PUMP』が今年の『U. S. A. 』のヒットにより、久々に日の目を見た。結果的に『大賞』を逃したことは残念ですが、来年以降も多くの人たちからさらなる飛躍が期待されるという意味では、『大賞』受賞にも劣らない価値があったのではないでしょうか」(同音楽誌編集者)

『DA PUMP』は2019年以降、『U. S. A. 』のヒットが単なる一過性のブームでないことをきっと証明してくれることだろう。(平田昇二)