■「自分がフられるはずはない」と思っている?

 加えて、「女性扱いされなかった女優もいます」と言うのはスポーツ紙の芸能担当記者だ。

「広瀬アリス(23)は好きな男子から『男だったら大親友だな』と言われ、フられたことがあると、映画の完成披露試写会で明かしていたことがあります。何でもアリス自身、兄がいるため男っぽい性格だったそうで、一緒にドッジボールをやっても思い切りボールを投げられていたとか。多かれ少なかれ皆、失恋のダメージはあったと思いますが、女性の恋愛は上書き保存と言われていますよね。気分転換が上手で、失恋を忘れるため、好きなことや仕事に没頭するので、それが結局、才能を伸ばしていくことに繋がっていったと思いますよ」

 芸能リポーターの川内天子氏は、人気女優たちの失恋についてこう評する。

「人気女優たちは、デビュー前からかわいいと周囲から言われ、目立ってきたわけですから、失恋したときのショックは一般人より大きい。『まさか自分がフラレることはない』とどこかで思ってきたはず。その痛手やダメージをプラス思考に変え、がんばって芸能界デビューしたとき、やっと本人たちは『見返してやった』という消化できるので。もちろん、失恋する女性の役を演じるときも、そのときの経験が生きてくる。『こぼした涙の数だけ幸せになる』と言いますが、女優の場合、『こぼした涙の数だけ演技がうまくなる』のです」

 失恋の辛さから立ち直ることでメンタルが鍛えられるということもあるだろう。打たれ強さが必要な女優業をする上で、大きなプラスになっているのかもしれない。(ライター・丸山ひろし)

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丸山ひろし

丸山ひろし

埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集業務に従事。その後ライターに転身し、現在はウェブニュースや、エンタメ関連の記事を中心に執筆している。

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