中瀬ゆかり「私が高須クリニック院長に整形を断られた深いワケ」

50代ボツイチ再生工場

中瀬ゆかり

2018/11/15 16:00

中瀬ゆかり(なかせ・ゆかり)/和歌山県出身。「新潮」編集部、「新潮45」編集長等を経て、2011年4月より出版部部長。「5時に夢中!」(TOKYO MX)、「とくダネ!」(フジテレビ)、「垣花正 あなたとハッピー!」(ニッポン放送)などに出演中。編集者として、白洲正子、野坂昭如、北杜夫、林真理子、群ようこなどの人気作家を担当。彼らのエッセイに「ペコちゃん」「魔性の女A子」などの名前で登場する名物編集長。最愛の伴侶、作家の白川道が2015年4月に死去。ボツイチに
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高須クリニックの高須克弥院長(c)朝日新聞社
高須クリニックの高須克弥院長(c)朝日新聞社

 私は自他ともに認めるブスだ。自虐でもなんでもなく、冷静に自分をブスだなあ、と思うことが増えた。こんなことを書くきっかけになったのは飛行機で移動中爆睡している寝顔を隣にいた盟友・岩井志麻子に盗撮されたことだ。リベンジポルノか!くらいにグループラインでまき散らされてしまったのだが、かなり殺傷能力の高い寝顔。普段はまだ緊張感をもっているから保てている筋肉もすべてだらしなく弛緩し、唯一のチャームポイントとも言うべき瞳を閉じている状態は悲惨としかいいようがない。志麻子……覚えとけよ!

【写真】中瀬ゆかりが相談した高須クリニック院長はこちら

 トウチャンを亡くした後に痛手だったことのひとつに、「言霊(ことだま)マジック」が切れたことがあげられる。19歳離れていたので彼はいつも「ペコマルはまだ若いから」「お前は世界一可愛いよ」という魔法のポジティブアゲアゲ言葉を、生活費を丸投げしているのを補填するかのように、朝晩湯水のごとく与えてくれていた。さすがに痩せているだのスタイルがいい的なダイナミックがすぎるウソは言われなかったが……。とはいえ、「てへっ、もしかして私ってデブ可愛い?」くらいに勘違いできていた。しかし、その甘やかしの言葉がトウチャンとともに消え去ったあとには、悲しい現実が残った。

 だが、しかし!と私は気を取り直す。美醜に絶対値はないはずだ。時代や場所が変わればブスが美女に変身する場合もある。そう、現に私は太めがモテるというアフリカ大陸ではあんなにちやほやされたではないか。ケニアでは牛30頭と引き換えで嫁に来ないかーーー♪とプロポーズもされたし。ちなみに若い頃、林真理子さんはケニア大使館のパーティで「牛50頭で」とくどかれたらしい。私は林さんよりデブなので需要があるはずなのに牛の頭数が下がっていたのは円高牛安、いや逆か。円安牛高の影響だったか?

 あるとき高須クリニック院長に「先生、私、鼻を高くしたいんですが」と相談したら、院長は「顔はパーツではなく、バランスが大事。中瀬さんの顔には高い鼻はアンバランスでダメです」と即座に却下された。たしかに、パーツはきれいなのになんか違う、というのと逆に「雰囲気美人のパーツブス」っていうのもあるし。あれはたしかに絶妙のバランスで成立している。男女問わず、あと1ミリ、いや0.1ミリでも配置がずれていたらブサイクにかわるぎりぎりの奇跡のセクシー顔をよく見かける。

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「気合美人」というジャンル

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