――忙しさの種類が違っていたということですか?

JunJun:はい。なんかそう話すととても格好よく聞こえますが、実際はビビりまくっていて、2日間仕事がないと泣きそうになるくらいあせりました。はじめは用もないのに出版社を訪ねて雑誌の進行具合をチェックしたり、知り合いの編集者に話しかけたりしてましたから(笑)。

――そうまでして守りたかったJunJunさんの理想や信念とはなんですか?

JunJun:時代のトレンドとなるようなヘアメークを生み出したい。そのために、先日、引退された安室奈美恵さんのような”アイコン”と呼ばれるような人のヘアメークを担当したい。裏方として一緒にトレンドをつくっていけたら最高ですね。

――最近はコスメブランドMACさんとお仕事されてますよね?こちらは今後どのような展開になっていますか?

JunJun:MACさんと色々なお取り組みとコラボレーションをたくさんさせていただきました。今年は「MAC×JunJun」という全国ツアーも回らせていただいたんです!この秋冬も回らせていただきます!!

――ツイッターやインスタグラムなどのSNSを活用するようになったのはなぜですか?

JunJun:SNSは自分自身を自由に表現することができるのでとても重要なツールだと考えています。その反面、誤解されやすいツールでもあるので、実はヘアメークに関連する写真や動画はなるべく投稿しないように意識しています。どちらかというと、僕自身がどんな人間なのかを知ってもらうことをメインにしています。

――JunJunさんと言えば、色気の中に強さを秘めた“ボス顔”メークの「ボスメーク」というメイクテーマを提案されていますよね。

JunJun:僕は女性に男性受けを意識するではなく、自分らしいヘアメークをして幸せになってほしいと願っています。女性って派手なヘアメークをしたいときでも、男性受けを考えて、地味で清らかなヘアメークをしているんですよ。男性って、そういう女性の実情を知らないですよね。

――そういわれてみると、私はまったく理解していないかもしれません。

JunJun:女性は顔が変われば心も変わるんです。だからこそ真っ赤なリップをつけたい気分のときは我慢しないでつけてほしい。そのほうが絶対に楽しくて幸せな一日をおくれるんです。そのために僕は日本人の顔や肌質にあった、キレイで格好よくて同性からも異性からも好かれる”ボス顔”の作り方をみんなに伝えたいと思っています。

――今後、社内の女性のメークを見る目が変わりそうです。

JunJun:街を歩いても同じようなヘアメークをした女性ばかりで、そんなの全然楽しくない。いまの時代、女性はもっと自分らしさを追求していいと思う。清らかでおとなしそうな女性が好きな男性のためにヘアメークをするのではなくて、自分の生き方すら表現できるようなヘアメークをしてもっと人生を楽しんでほしいと思います。そんな時代にするためにこれからも頑張り続けていきたいです。

――最後に、これから夢を追う若者に向けてメッセージをお願いします。

JunJun:YouTubeやインスタグラムなどが出現して情報はいつでもだれでも手に入る時代になりました。便利な一方で、選択肢が多すぎて迷うこともあると思います。そんなときは少しでもいいので時間をつくって「自分が何をしたいのか」をとことん追求してみてください。答えはSNSではなくて自分自身のなかに必ず潜んでいるはずです。そして、疲れたときには僕のインスタグラムの変顔動画でもみて楽しんでくれたらうれしいです!

(AERA dot.編集部)