まだ、協会は貴乃花親方の引退届を受理しておらず、内部からもこれだけの騒ぎになったので、引退させてはいけないという声もあがっているという。

 しかし、反貴乃花派の親方はこう息巻く。

「貴乃花親方に協会をひっかきまわされた。貴乃花親方がなんか仕掛けるたびにもめて、いつも協会が悪者、貴乃花親方がいい人と区別されてしまう。相撲界のことを本気で考えるなら、弟子のことを思うなら和を乱すことはしない。だから、貴乃花親方の一門入りで奔走していた親方に言ってやったよ。『弟子がいて、精進している。和を乱していたら、弟子のためにならんぞ』とね。その親方は首を縦に振りながら、『貴乃花は走り出すと、何も言わずに突っ走る。止めようにも止まらない』と困っていたよ。もし、貴乃花親方を協会に戻すようなことをしたら、大勢の親方衆が立ち上がって、今の執行部に反旗を翻すよ」

 貴乃花親方を巡る引退騒動はしばらく長引きそうだ。(取材班)