ドラッグ、略奪愛、母との確執… エリック・クラプトンの自伝映画が伝えたもの (1/4) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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ドラッグ、略奪愛、母との確執… エリック・クラプトンの自伝映画が伝えたもの

連載「六九亭日乗」

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大友博dot.
(c)BUSHBRANCH FILMS LTD 2017 配給:ポニーキャニオン/STAR CHANNEL MOVIES 提供:東北新社

(c)BUSHBRANCH FILMS LTD 2017 配給:ポニーキャニオン/STAR CHANNEL MOVIES 提供:東北新社

大友博(おおともひろし)1953年東京都生まれ。早大卒。音楽ライター。会社員、雑誌編集者をへて84年からフリー。米英のロック、ブルース音楽を中心に執筆。並行して洋楽関連番組の構成も担当。ニール・ヤングには『グリーンデイル』映画版完成後、LAでインタビューしている。著書に、『エリック・クラプトン』(光文社新書)、『この50枚から始めるロック入門』(西田浩ほかとの共編著、中公新書ラクレ)など

大友博(おおともひろし)1953年東京都生まれ。早大卒。音楽ライター。会社員、雑誌編集者をへて84年からフリー。米英のロック、ブルース音楽を中心に執筆。並行して洋楽関連番組の構成も担当。ニール・ヤングには『グリーンデイル』映画版完成後、LAでインタビューしている。著書に、『エリック・クラプトン』(光文社新書)、『この50枚から始めるロック入門』(西田浩ほかとの共編著、中公新書ラクレ)など

“LIFE IN 12 BARS”

 エリック・クラプトンの起伏に富んだ人生と半世紀以上に及ぶ音楽家としての軌跡をテーマに制作された最新ドキュメンタリー映像作品のタイトルだ。

 12 BARS=12小節とは、いうまでもなく、彼がずっと追い求めてきたブルースを指す言葉。昨年秋、トロント国際映画祭で公開されて以来、この象徴的な言葉をタイトルに持つ映画に関して、インターネットを通じてあれこれと情報を追いかけてきた方も少なくないだろう。同映画祭での公開にあたっては公開トーク・イベントにも出演するなど、基本的な姿勢として自らの作品に関して語ることの少ない彼にしては珍しく広報活動にも積極的に取り組んでいるのだが(つまり、強い手応えを感じているということだろう)、その注目の作品が、いよいよ日本でも正式な形で観られることとなった。

 現時点でわかっていることを紹介しておくと、邦題は『エリック・クラプトン 12小節の人生』。今秋、東京日比谷のTOHOシネマズ シャンテを中心に全国ロードショー公開される予定だ。

 総尺135分の映像作品の制作主体は、近年の創作活動の拠点でもあるクラプトンの個人事務所、ブッシュブランチ(この言葉の意味とロゴ誕生の経緯は映画の前半で明かされるのだが、それは観てのお楽しみ、ということで)。トロント国際映画祭での発言などによると、クラプトンは数年前、自分の人生をきちんとした形で映像化し、できることなら生きているうちに観たいと考えるようになったという。つまりその想いが出発点であったわけで、自ら全体的な制作方針とイメージを固め、スタッフとともに映像や写真の洗い出しと整理を行なったあと、彼は、仕上げをリリ・フィニ・ザナックに委ねた。

 マサチューセッツ州出身のザナックは、オスカーも獲得した『ドライヴィングMISSデイジー』のプロデューサーとして映画界での評価を確立。1991年には麻薬捜査官の苦悩を描いた『RUSH』を監督している。そう、名曲「ティアーズ・イン・ヘヴン」誕生のきっかけとなったあの映画である。


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