長財布で“手持ちのお金”を知っておく
長財布で“手持ちのお金”を知っておく

 お金を上手にためている人は、お金の「流れ」を把握し、「見える化」を日々おこなっている。なかでも、長財布を使っていると、その習慣が自然に身につくという。だが、使いこなせていない人も多いのではないだろうか。週刊朝日ムック「定年後のお金と住まい2018」の特集「老後不安が消える!『見える化』で安心家計」で、FPの藤川太氏に取材した。

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 お金をためている人の財布には共通点があります。それは使っている財布がすっきりときれいな状態を保っていることです。なかでも、長財布を使っている人が多いように思います。

 その理由は、財布を開いたときに、いくら入っているかが把握しやすいことがあげられるでしょう。

 財布の使い方にも共通点があり、お札は種類ごとに分けて、手前から千円札、五千円札、一万円札の順に並べて入れ、お札の表面が手前にくるようにしている人も多いようです。これも、パッと見た瞬間に、手持ちの金額がわかるようにする工夫のひとつです。

 買い物をして、レシートとお釣りを受け取ったら、お札とレシートは別々の仕切りに入れましょう。レシートの金額とお釣りを確認するのが習慣になっている人もいます。

■小銭入れをパンパンにするのはNG

 また、二つ折りよりも長財布のほうが、小銭を入れるスペースが大きめですが、小銭入れをパンパンにするのはNG。ためている人は小銭から使って、できるだけお札を崩しません。「一万円札を崩したら、あっという間にお金がなくなっていた」ということもありません。

 クレジットカード、キャッシュカード、ポイントカードはよく使うものだけを入れます。カード類で財布が膨らむのを防ぐのと同時に、ポイントカードを厳選することで、利用する店を絞り込んで効率よくポイントをためるためです。

 そして、ためている人は、帰宅後に財布からレシートを出して使った金額をチェックします。時間がないときでもレシートをとっておき、空いた時間にメモする人もいます。

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